病院で診察を受ける際に、提示が必要な健康保険証ですが、場合によっては身分証明に近い役割をすることもあります。
大事なモノと認識されている保険証ですが、ときには不注意で紛失してしまう場合も。
保険証を失くしてしまった場合、一番心配になるのが「悪用されたらどうしよう・・・」ということです。
今回は、紛失した保険証を第三者に悪用されてしまった例、紛失した保険証の悪用を防ぐ方法、保険証を悪用されてしまった場合の持ち主の責任について綴って行きます。
保険証を紛失してしまった後の悪用例とは?
一般的に「保険証の悪用」としてイメージするのは、消費者金融などで多額のお金を借りられて請求されることでしょうか。
実際に保険証を失くして悪用された例を挙げてみますと
・病院や接骨院などでの使用
・消費者金融などでの融資
・役所での住民票や戸籍などの手続き
・郵便局での書留や小包の受け取り
・コンビニでの配達物受け取り
・インターネットカフェなど入会の身分証明
・レンタル店(DVDやCD)などへの入会
・古物商に犯罪で得た品を売買する時の身分証明
・クレジット契約されて商品購入
・携帯電話の契約
・銀行口座を作られる
あたりですね。
病院など医療機関での保険証の悪用は、写真がついていない保険証だと、確認できずバレないことが多いのかもしれません。
料金の請求が発生しますし、使われた方は、役所やけんぱ協会などからの医療費のはがきなどが届き、被害に気づくことになるのかなぁと思います。
一番不安な「多額のお金を借りられるのでは・・・」との心配ですが、最近の消費者金融では簡単にお金は借りれませんね。
最近の名前が知れた消費者金融会社は、契約を結ぶ際には写真付きの証明書(運転免許証など)が必要になります。
写真が無くて本人確認が完全にできない保険証だけだと、「お金を借りることはできない」と思っていいですよ~!
ただし存在自体がマズい、違法な「ヤミ金」と呼ばれる違法金融機関の場合は、本人ではない人間を相手に違法な契約することも考えられます。。
もうこの違法な行為自体が、刑事罰の対象になる可能性がありますしね。。。
もし違法なヤミ金業者が、元の保険証の持ち主に請求してきたり取立てに来た場合には、すぐに警察に通報してください!!!
電話での請求ならば、証拠として録音しておきたいところです。
金額を請求してきた業者名、担当者名、金額は?いつなのか?など、証拠を残しておきましょう。
もしあまりも不安な気持ちになるようでしたら、、、消費者金融が加盟している日本貸金業協会などに、悪用されていないか問い合わせてみるのもいいかもしれませんね。
保険証を紛失した時悪用を防止する方法は?
健康保険証を失くしたことに気づいたら、すぐに警察署に行って紛失届を出してください。
少し時間がかかりますが、受理番号をきっちり教えてもらうことが重要です。
もし金融機関などから身に覚えのない請求が来たとしても、警察から教えられた遺失届の受理番号を示すことで、自分が契約してお金を借りたのではないという証拠になります。。
あと、金融機関や消費者金融で、保険証が悪用されないように、個人信用情報機関である「日本信用情報機構」や「割賦販売法指定信用情報機関」に連絡して、「本人申請制度」を利用すると良いでしょう。
健康保険証を紛失してしまったを登録することで、信用情報機関に加盟している金融機関、カード会社、消費者金融の審査が、より慎重に行われるようになります。
まず個人信用情報機関に、電話で保険証を失くしたことを伝え、緊急ということで仮の受け付けをしてもらってください。
のちのち手数料(500円前後)がかかる、本登録ができます。
そして保険証を悪用して住民票などの書類を勝手に出したりできないように、役所に制限手続きが必要です。
保険証を紛失して悪用された場合の責任?
もしなくした保険証が悪用されてしまった場合、自分が保険証を使っていないことを証明する必要がありますね。
つまり他の第三者が、自分の保険証を悪用して、契約をしたり金額を使ったという証拠が必要になるわけです。
ここで上に書いた、警察に出した遺失届の受理番号が必要になってくるんですよ~。
保険証が悪用されて、消費者金融などから金額を請求された場合は、持ち主本人が契約したわけではないので、支払う必要はありません。
契約を結んでいないですし、契約自体が成り立っていないわけですしね。
元々保険証の持ち主だった本人は、お金を借りていないと見なされます。
あと、元々の保険証の持ち主が保険証を失くしてしまったことが原因で被害を被ったと、金融機関から損害賠償請求を起こされるのでは?と考えるかもしれませんが、これも実際のところありえませんね。
まとめ
失くしてしまった保険証が悪用される可能性は、ゼロではありません。
ただ、警察に紛失届を提出すること、個人信用情報機関の「本人申請制度」を利用することで、被害はなるべく抑えることができます。
もし金額を請求されるなど被害に遭われた場合は、すぐに警察に通報をしてください。
違法な金融機関からの請求には、応える必要はありません。
紛失した保険証が悪用されないか不安な気持ちにならないように、「保険証」の保管には十分注意したいですね。
もし保険証が無い状態で病院に行く時は注意が必要です
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