季節の変わり目に、押し入れに収納していた布団を出してみたら、黒いカビが出来てしまっていたら、どうします?
即刻、廃棄処分してしまいますか?
いやいや、お待ちください! 捨てる前に試してみて下さい!
ここでは、布団のカビをそのままにしていても大丈夫なものなのか、カビを漂白する方法について説明します。
布団のカビはそのままにしていても大丈夫?
食べ物のカビと違って、布団のカビだから大丈夫なんてこと、ありません!
カビの布団で寝ると、呼吸とともに体内にカビを取り込んでしまい、アレルギーの原因となってしまいます。
カビも、ホコリやペットの毛、花粉などと同じ、ハウスダストアレルギーの原因の一つになっています。
くしゃみや咳、鼻水や湿疹などのアレルギー症状は出やすくなります。
就寝時間はおよそ6時間ですから、確実にカビの影響を受けてしまうでしょう。
布団に潜むカビは主に4種類あり、命をも脅かす病気にかかってしまう恐れもあります。
●コウジカビ
白・黄色・緑・黒などの色のカビで、肝臓がんや肺がんの原因になることがある菌種。
●ススカビ
黒いスス状のカビで、気管支ぜんそくや過敏性肺臓炎の原因になることがある菌種。
抗カビ剤に耐性があり、カビを除菌しても再発しやすい。
●黒色酵母
初期は白色ですが、徐々に黒色に変化するカビで、過敏性肺炎の原因になることがある菌種。
紫外線や乾燥に耐性があるので、布団の外干しだけでは除菌しにくい。
●黒カビ
黒い斑点状のカビで、呼吸器系アレルギーの原因になることがある菌種。
特に、このカビによる小児アレルギーを発症する子供は多い。
上記のような病気になってしまう恐れだけでなく、風邪や疲労などで免疫力が低下していると、カビ菌を吸い込むことで真菌感染症や髄膜炎、胃腸炎、水虫などになってしまうこともあります。
また、カビ菌そのものがダニの餌になり、ダニの繁殖を促進し、アレルギー症状を悪化させることもあります。
とにかく、カビを発見したら、直ちに漂白するか、買い直していくださいね。
布団のカビを漂白する方法は?
実はカビは根が深いので、洗濯程度では取れないもの。
カビを退治するなら漂白剤です。
漂白剤というと、衣類を白くしてくれるイメージがありますが、殺菌効果も非常に優れているんですよー。
大きなたらいにお湯を張り、漂白剤を入れて、約1時間、布団を浸け込みます。
その後、丸洗いすると、きれいにカビが取れます。
この方法はベビー布団のような小さいものなら、洗濯機で浸け込みから洗濯・脱水まで出来ますが、洗濯機に入らない大きな布団を脱水し乾燥させるのは非常に困難です。
大きな布団や洗えない布団の場合は、塩素系漂白剤(ハイターやキッチンブリーチ、カビキラーなど)をいらなくなったタオルなどに染みこませてから、布団のカビに叩きつけましょう。
カビが取れてきたら、外干しして、しっかり乾燥させてください。
塩素系漂白剤はニオイがきつくて使いたくないという場合は、重曹とエタノールでカビを取りましょう。
小さな子供やアレルギー体質の方の布団の場合はこの方法がおすすめです。
最初に、重曹と水を混ぜた重曹スプレーをカビに吹きかけていきます。
1時間ぐらい後に、今度はエタノールを染み込ませたタオルで、カビを叩いていきます。
カビが取れたら、丸洗いか、外干しします。
布団のカビに使える漂白剤とは?
ホームセンターへ行くと、布団のカビ取り専用のスプレーなども市販されています。
けれども、多くは塩素系漂白剤が含まれていて、色落ちする可能性がありますので、色物に使用しないようにしましょう。
漂白剤には塩素系ではなく、酸素系もありますが、正直、カビは落ちません。
布地を傷めるなどの心配がありますが、カビを落とすなら、塩素系漂白剤が有効です。
クリーニング屋さんによっては、布団の丸洗いを請け負ってくれるお店もあります。
そこで、カビの除去も対応してくれますが、かなり費用がかさみます。
少量のカビであれば、自分で漂白してみてはいかがでしょうか?
まとめ
布団のカビは見つけたら、すぐに対処しましょう。
カビが生えた布団で寝るとアレルギー症状が出やすく、重篤な病気にかかってしまう可能性もあります。
カビには漂白剤が有効で、酸素系ではなく、塩素系の方が効果的です。
色落ちなど生地へのダメージは覚悟してくださいね。