軽くて持ち運びしやすい容器を考えた時、ペットボトルが思い浮かぶ人は多いです。
さまざまな大きさがあるので、自分の用途に合わせて使えるのが良いですよね。
今回は、ガソリンやエタノール、灯油をペットボトルに入れてもいいのか、溶けるのかということについて紹介していきます。
ガソリンをペットボトルに入れると溶ける?
ガソリンをペットボトルに入れて保管するのは絶対に避けましょう。
なぜかと言うと、ガソリンの運搬や保管については消防法で補完容器の材質・強度・性能等について定められているからなんです。
つまり、ペットボトルはガソリンを入れる用途として作られていないので、不適切ということですね。
ペットボトルにガソリンを入れて溶けることは無いと言われていますが、もともとガソリンは常温であっても揮発性の高い液体で、キャップを閉めると内圧が上昇しペットボトルが破損する可能性があるんです。
破損するとガソリンが漏れ出してしまいます。
ガソリンが漏れ出してしまうと火災につながる恐れがあるので、非常に危険ですよね。
また、ペットボトルにガソリンを入れることで静電気が発生する可能性が高くなり、放電すると火災につながる恐れがあります。
ガソリンが原因で火災が起きると、爆発的な炎症を引き起こすので非常に危険です。
ガソリンの運搬や保管に使う容器は、プラスチック製の場合で最大10リットル以下の容器、かつガソリン用としての性能試験(落下試験・気密試験・内圧試験・積み重ね試験)をクリアしたものと規定されています。
運搬・保管する際にはホームセンターなどで「消防法適用品ガソリン携行缶」が売られているので購入しましょう。
ペットボトル程度の量を入れられる携行缶も売られていますので、少量だけ保管しておきたい場合でも便利ですよ。
ただし、ガソリンを運搬・保管する量によって消防長または消防署長に届出が必要な場合があります。
注意してくださいね。
エタノールをペットボトルに入れると溶ける?
雑菌やウイルスが気になる時、エタノールなどで手指消毒する人は多いですよね。
私も手指消毒用エタノールをよく活用しているので、多めに買ってきたエタノールを小分けにして各部屋で使えるようにしています。
そのエタノールですが、手軽に保管しようとペットボトルに入れている方はいませんか?
実は、ペットボトルにエタノールを入れるのはやめたほうがいいんです。
ペットボトルに限らず100円ショップなどで売られている容器に使われているプラスチックのPET素材は、アルコール類の消毒液を入れるのには適していないんですよ。
私も昔、ペットボトルにエタノールを入れて保管していたのですが、この事実を知ってからは高濃度のエタノールを保管できる容器を購入して、そちらに移し替えて使うようになりました。
本当はペットボトルで保管できると便利なんですけどね…
PET素材の容器やペットボトルにエタノールを入れるとヒビ割れてしまったり、破損やとけたりする可能性があるので危険です。
アルコール類の消毒液を保管する際にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルのものを選び、商品説明をよく読んで保管可能か確認してから使用しましょう。
灯油をペットボトルに入れると溶ける?
灯油もペットボトルに入れるのはNGです。
消防法で定められているのでやめてくださいね。
ガソリンほど灯油は危険なイメージを持っていないという方がいますが、灯油もガソリンと同様に危険物です。
灯油を保管する際には、ホームセンターなどでよく見かける青や赤・緑のポリタンクに入れましょう。
ポリタンクにも基準があり、それを満たしていることの証である「JISマーク(推奨認定ラベル)」が付いたものを購入するようにしてくださいね。
まとめ
ガソリンやエタノール、灯油をペットボトルに入れて保管・運搬することは危険なのでやめましょう。
ガソリン・灯油に関しては消防法で定められているので違法となります。
エタノールは違法ではありませんが、ガソリン・灯油とともにペットボトルに入れると溶けたり破損する可能性があり、漏れ出す危険性があります。
漏れ出すと火災などにつながる恐れがあるので、それぞれの液体を運搬・保管する際には、適した容器を使用するようにしましょう。
ガソリンやエタノール、灯油は正しく扱えば問題ありませんが、一歩間違うと大事故につながる恐れがあります。
正しく運搬・保管して安全に取り扱うようにしましょう。