黄金色に輝くイチョウ並木は素敵です。
でも、道には銀杏が落ちていて拾ったとしても、処理をどうしていいのか困ってしまいますよね。
一方で、銀杏が落ちない場合もあるそうですから、不思議ですよね。
ここでは、イチョウに銀杏がなるのはどんな木なのか、落ちた銀杏の処理、銀杏のクサい果肉は食べれるのかついて説明します。
イチョウに銀杏がなるのは?
イチョウでも、銀杏がなる木とならない木があるのです。
松も、松ぼっくりがなる木とならない木があるとの、同じです。
このような木を雌雄異株といい、同じイチョウでも、雌花をつける株と雄花をつける株があります。
イチョウ並木の銀杏については本当に処理に困りますから、銀杏がならない木だけを並木道に植えたら、銀杏が落ちることがなく、問題解決になりそうですけれど、そうはいきません。
見た目では、雌雄の区別がつかず、銀杏がなった時点で、ようやく、雌の木だったことが判明するのです。
ですから、イチョウ並木を管理する団体は、雄の木を判別してから、差し木や接ぎ木をして、増やすようしているらしいです。
銀杏の処理は埋める?
食べると美味しい銀杏ですが、並木道に落ちて、踏まれて、潰れたものはひどい臭いがしますから、本当に困りますよね。
黄色いさくらんぼのような銀杏、まずは踏まれる前に、小まめに拾い集めましょう。
銀杏にはギンゴール酸というアレルギー物質が含まれているので、直接触れると、かぶれたり、かゆくなったりしますから、銀杏拾いの時にはゴム手袋をしてください。
集まった銀杏は玉ねぎやミカンなどが入っていたネットなどに入れて、土の中に入れて、果肉部分を腐らせてしまいます。
2週間から1か月ぐらい埋めておくと、果肉が腐ってきますので、取り出して、水洗いし、硬い実の部分だけを取り出します。
土の中に残った果肉はそのまま微生物によって分解されていきますから、そのままで問題ありません。
また、ネットに銀杏を入れて、2~3日ぐらい、水に浸けておく方法もあります。
ただ、この方法は水が汚れてきますから、頻繁に取り換える必要があります。
流れのある小川などにさらしておくのなら、問題ないでしょう。
そうすると、果肉がふやけてくるので、ネットの上から踏んで、水洗いすると、硬い実だけを取り出しやすくなります。
ふやけた果肉は強烈な臭いがしますから、しっかりとビニール袋で密封して廃棄してください。
この硬い実は天日干しをしておけば、長期保存可能です。
この硬い殻の中にある青緑色の実を食べたい時は、2週間以内にペンチやナッツクラッカーなどで殻に割れ目を入れてから、フライパンや電子レンジで温めます。
フライパンで温める時は、蓋をしないと、実が飛び出すことがありますので、気を付けてください。
電子レンジで温める時も飛び散らないようにして、500~600Wの場合、40~50秒程度温めます。
銀杏の実は大変焦げ付きやすいので、1つ目の殻が割れる音がしたら、すぐに加熱を止めるようにしましょう。
実がアツアツのうちに薄皮を剥いて、頂きます。
割れ目を入れた銀杏を水に浸してふやかしてから、殻を取り、熱湯に入れて薄皮を取る方法もあります。
薄皮を取った実は串に差して、軽くあぶると、おなじみのおつまみになります。
少し塩を振って食べるととても美味しいですが、銀杏は中毒性がありますから、ほどほどに。
目役としては、子供は7個まで、大人は40個までと言われています。
この青緑色の実は冷凍すれば、長期保存できます。
銀杏の果肉を食べることはできる?
銀杏の果肉というのは、あのさくらんぼのような状態の黄色く、異臭がする部分です。
ここが食べられるかどうか、果敢に挑戦している人がいるようですが、今、現在、美味しく食べる方法は見つかっていないようです。
この異臭の成分はバターやチーズなどの発酵食品に含まれる酪酸や、油状の腐敗臭を発するヘプタン酸です。
これらは、蒸れた足の臭いと同じ成分で、そう言われると納得ですよね。
でも、この強烈な異臭のおかげで、イチョウは大事な実を他の生物に食べられないように自己防衛しているのです。
ちなみに、私たちが美味しく食べている銀杏はさくらんぼ状態の中にある硬い実の中に、ヒスイ色の実です。
まとめ
イチョウに銀杏がなるのは雌の木だけです。
黄色いサクランボのような銀杏は手がかぶれるので、ゴム手袋をして集めましょう。
土に埋めたり、水に浸けたりして、果肉を腐らせて、硬い実を取り出します。
硬い殻はペンチなどで分け目をつけて、温めたり、水でふやかしたりして、取り外していきます。
さらに、熱いうちに薄い皮を剥けば、ようやく、美味しいヒスイ色の実が食べられます。
手間がかかりますけれど、まとめて処理して、冷凍保存すれば、長持ちします。
食べ過ぎは身体によくないですから、少しずつ味わってくださいね。