部屋の換気がしたい時、窓やドアを開けるのが基本ですけれど、天気が悪いと、窓が開けられないこともありますよね。
洗濯物を室内干ししたから、ものすごく湿度が上がっている時は、エアコンの送風で換気できるのでしょうか?
エアコンは外気を取り込んで、部屋に風を送っているのでしょうか?
ここでは、エアコンの送風は外気を取り込んでいるのか、送風だと室外機は動くのか、湿気は増えるのかについて説明します。
エアコンの送風は外気を取り込んでいる?
室内のエアコンからパイプが出ていて、外につながっていますから、外気を取り込んでいる感じがしますよね。
しかし、エアコンは外気を取り込んではいないものがほとんどです。
多くのエアコンは、室内の空気を取り込んで、また、室内に空気を送り出しています。
一部のエアコンによっては、外気を取り込んで換気ができるタイプがあるようですが、一般的なエアコンでは換気できません。
エアコンの送風では換気できないですけれど、窓を開けて、換気をする時に、換気を促進する効果はあります。
真夏の締め切った部屋に帰った時、温まった空気を追い出すために窓を開けて換気しますよね。
この時に、エアコンの送風を付けると、換気が素早く行われ、効果的!
その後に、窓を閉めて、冷房に切り替えると、部屋が涼しくなるのも早いし、省エネにもなります。
エアコンの送風をつけると室外機は動く?
エアコンを送風にしている時、室外機は基本動きません。
室内のエアコンは外の室外機とパイプでつながっています。
けれども、外気を取り込んでいるわけではありません。
では、一体、パイプの中は何があり、室外機はどんな役割をしているのでしょうか?
実は、パイプの中は冷媒のフロンガスが入っていて、グルグルと室内機と室外機の間を行き来しています。
冷房の時は、室内の空気を取り込んで、熱交換器と冷媒によって、この空気から熱を奪い、冷たくなった空気を、また、部屋に送り出しています。
一方、奪った熱は熱交換器と冷媒で室外機に運ばれ、外気に排出されています。
だから、室外機の周辺は暑いのですね。
ということは、送風の時、室外機は動いている?、動いていない?
正解は、動いていないです。
送風は、室内の空気を取り込んで、室内に戻しているだけで、熱交換が行われないので、室外機は止まっています。
そのせいか、送風時の電気代がとても安いのです。
冷房時が1時間4~20円かかると言われていますが、送風時1時間わずか0.3円。
設定温度が高い冷房を付けるくらいなら、送風でも十分に涼しいかもしれないですね。
また、冷房や暖房を長く付けていると、温かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まりがちです。
時々、送風に切り替えることで、室内の空気を循環させるのも節約になりそうですね。
エアコンの送風は湿気は増える?
エアコンの送風は部屋の空気を取り込んで、再度、送り出していますから、湿度の調節はしていません。
それなのに、湿度が上がったと感じるのは、「湿度戻り」という現象です。
エアコンのカビ対策として、冷房の後は送風にするのは鉄則です。
冷房を止めると、自動的に送風に切り替わるエアコンもあるぐらいで、エアコンにカビを発生させないために、送風は非常に有効な手段になっています。
冷房でエアコン内部に溜まった湿気を、送風でしっかりと乾燥させることで、カビを抑制します。
だけど、その溜まっていた湿気が外に排出されるのではなく、送風で室内に送り出されてしまうこともあるのです。
湿度戻りの対策としては、窓を開けての換気や除湿器の使用しか、今のところ見つかりません。
今後のエアコン開発で、湿気を外に排出する仕組みが作られることを期待します。
まとめ
エアコンは外気を取り込んでいませんから、送風の時は、部屋の空気を循環させていることになります。
但し、窓を開けての換気時に送風を利用すると、換気が促進されます。
室内機につながれたパイプと室外機は熱を放出する役目があり、送風の時、室外機は動いていません。
冷房の後、送風にすると、湿度戻りという現象が起きることがあります。
これは、冷房でエアコン内部に溜まった湿気が、送風で室内に送り出されてしまうことで、窓を開けての換気や除湿器の導入で改善されます。
エアコンの送風を上手に利用して、快適に過ごしてくださいね。