秋の味覚と言えば、ほくほくとした甘い栗ですよね。
栗ご飯や栗のスイーツ、どれも美味しいものです。
冷凍すると、もっと甘くなると聞いたけれど、本当かしら?
今回は、栗は冷凍すると甘くなるのか、生で冷凍したらいいのか、冷凍した栗の解凍方法について紹介していきます。
栗は冷凍すると甘くなる?
栗を冷凍するのは保存のためがメインで、冷蔵庫で冷やすことで栗が甘くなりますよ!
そもそも、私たちが食べている栗の実は、秋に落ちて、春に芽を出す種子の部分です。
本来、栗の実は冬の間に、でんぷんを糖に変化させて栄養を蓄え、春の発芽に備えます。
この糖こそが、栗の甘みになります。
つまり、栗の実は冬のような低い気温で保存することで、でんぷんを糖に変化させることができるのです。
そこで、おすすめなのが冷蔵庫保存です。
冷凍保存ではありません。
0℃に近い温度でたった3日保存するだけで、糖度が2倍に増えると言われています。
30日保存すれば、糖度が約4倍に増加します。
しかし、これ以上は甘みは増えないそうですから、この時点で食べるのがおすすめです。
これ以上保存したい時は冷凍保存に切り替えましょう。
0℃に近い温度というのは、冷蔵庫でもよく冷える部分、一番奥に置くのが良いでしょう。
野菜室やチルド室が0℃に近い冷蔵庫もあります。
冷凍保存では、-18℃ぐらいですから、冷えすぎで、糖が増えません。
正確には、冷蔵保存で甘くした栗を、長期保存のために冷凍庫に入れるのが正解でしょう。
冷蔵庫で栗を保存する時はビニール袋の中で、カビてしまうことがあります。
3日に1度は袋を開封して、栗の状態を確認しましょう。
キッチンペーパーで包んでから、袋に入れて保存するのもおすすめです。
キッチンペーパーが湿ってきたら、取り換えます。
冷蔵庫で栗は1~2か月保存できます。
もう十分甘みのある栗だから、冷蔵庫に入れなくても大丈夫と油断するのは禁物です。
なぜなら、栗は常温保存していると、徐々に糖が少なくなってしまうからです。
常温保存の時は早めに食べるのがおすすめです。
栗を冷凍するなら生の状態で?
栗は生のまま冷凍保存が可能です。
しかし、虫などを除去する下処理は行いましょう。
スーパーなどで買ってきた栗は下処理済のことが多いですが、栗拾いの栗はまだ虫が潜んでいることがあります。
栗を皮ごと水洗いし、ボウルに水をたっぷりと入れて、栗を数時間浸けておきます。
虫に食べられて、中が空洞の栗は浮かんでくるので、取り除きましょう。
中が乾燥しているものも、軽いために浮いてきます。
乾燥した栗も美味しくないので、取り除きます。
ザルに上げたら、しっかりと栗の水気を拭き取って、乾かします。
そして、密封できる袋に入れて冷凍庫で保存しましょう。
半年ぐらい、日持ちします。
確実な虫対策をしたい人は、沸騰手前の80℃ぐらいのお湯に1分程度栗を浸けるのがおすすめです。
栗を冷凍した時の解凍はどうしたらいい?
冷凍した栗は冷蔵庫解凍や常温解凍すると、ふにゃふにゃと柔らかくなってしまうことがあります。
美味しく解凍するなら、凍ったまま、水に入れて、たっぷり弱火で50分程度ゆでるのがおすすめです。
冷凍する前に茹でておけば、熱湯に入れて解凍するだけで食べられます。
皮を剥いてゆで栗にしてから、冷凍した場合は解凍せずに、そのまま料理に使えます。
栗ご飯にしたり、甘露煮したりといろいろな料理が作れるでしょう。
ただし、冷凍した茹で栗の日持ちは3か月程度になります。
皮を剥いてから冷凍した栗は、1か月程度しか日持ちしなくなります。
茹でたり、皮を剥いたりしてから冷凍した栗は、すぐに食べられて便利です。
しかし、日持ちが短くなるし、風味が落ちやすいのが難点です。
やはり、美味しさ重視であれば、冷蔵庫で栗の甘みを引き出してから、生のまま冷凍保存するのがおすすめです。
まとめ
美味しい栗をさらに甘くするのは冷蔵庫保存です。
30日間、たっぷりと甘みを増やしてから、栗を食べるのがおすすめです。
長期保存する時も冷蔵庫で甘みを増やしてから、冷凍保存に切り替えましょう。
茹でたり、皮を剥いたりしてから冷凍保存した栗は便利ですが、風味が落ちやすく、日持ちも短いです。
一番美味しいのは冷凍した栗を解凍しないで、水からじっくり弱火でゆでたものです。
ほくほくと甘みのある栗をたくさん味わってくださいね。