寒い冬に暖かい石油ファンヒーター、とても重宝しますよね。
寝る時もつけっぱなしにしたいけれど、大丈夫かしら？
石油ストーブと違って安全そうだけど、体に悪いかも？
今回はは、石油ファンヒーターは体に良いのか悪いのか、身体への影響、寝る時に使ってもいいのかについて紹介していきます。
石油ファンヒーターって体に悪い？
石油ファンヒーターと言えば、電気代がかからないことが魅力ですよね。
灯油代はかかりますが、電気代に比べれば断然お得です。
石油ファンヒーターは灯油を燃焼して、部屋を暖めてくれます。
しかし、この灯油を燃焼するところが体への悪影響が懸念されます。
灯油を燃焼させることで、室内には二酸化炭素が増えていきます。
二酸化炭素はガスで調理したり、人間が呼吸したりすることでも、増えていきます。
室内の二酸化炭素濃度が増加すると、人は集中力がなくなり、眠気、倦怠感、頭痛の症状が出てきます。
また、灯油が燃焼して、温風が吹き出すと、部屋に滞留しているほこりやカビの胞子、ダニの死骸などが知らず知らずのうちに、空気中に舞います。
これが、アレルギーなどの症状を引き起こし、症状を悪化させる原因になりかねません。
そのため、石油ファンヒーターを使用する際は30分から1時間に1度の換気が推奨されています。
けれども、実際はそんなに頻繁に換気できないですよね・・・。
せっかく暖まった部屋の空気を外に出すなんて、もったいないと考えがちです。
一昔前の木造家屋では、換気が十分でなくても、それほど気密性の高い住居ではなかったため、すきま風などで自然と換気が行われていました。
しかし、昨今の気密性の高い住宅では、意識的に換気をしなければ、とてもハイリスクな状況です。
最新の石油ファンヒーターには不完全燃焼時の自動停止などの機能が備わっているものの、気密性の高い住宅では石油を使った暖房器具は使用不可と設定してくる場合もあります。
1984年に三洋電機製石油ファンヒーターによる一酸化炭素中毒事故が発生し、4名が死亡、41名が中毒症状になりました。
この事故をきっかけに、不完全燃焼防止装置のJIS規格が設けられるようになりました。
また、石油を燃焼させると、水分も必然的に発生し、窓や壁などに結露を発生させます。
石油ファンヒーターの熱で、室内に干した洗濯物を乾かしている時はなおさらです。
この結露がカビの発生を助長し、住居の腐朽を引き起こしてしまいます。
石油ファンヒーターの体への影響は？
石油ファンヒーターを愛用していたのに、そんなに体に悪いの？と驚かれた人もいるでしょう。
換気を小まめに行えば問題ありませんが、なかなかできないことですよね。
石油ファンヒーターを一度使い出してしまうと、リスクがあったとしても、他の暖房器具に変えられない人も多いようです。
石油ファンヒーターの暖かさを体感してしまうと、やはり、エアコンの暖房や電気ストーブでは物足りなく感じてしまいますよね・・・。
どうしても、石油ファンヒーターを使う人は心を鬼にして、換気を頻繁に行うことです。
意外と、窓を開けて換気しても、室温は下がりません。
そして、灯油を燃焼させると発生する結露を抑えるために、石油ファンヒーターで室内に干した洗濯物を乾かすのはやめましょう。
石油ファンヒーターは寝る時に使ってもいい？
石油ストーブは火事の心配があるけれど、石油ファンヒーターなら寝る時に使っても安全そうに思いませんか？
たしかに、最近の石油ファンヒーターには約3時間継続運転すると、自動で電源が落ちる装置が付いていて、安全に使えそうです。
しかし、先ほど説明した一酸化炭素中毒に危険性はあります。
寝ている間は換気できませんからね・・・。
石油ファンヒーターで、寝る部屋を十分に暖めておいて、寝る前には消すのがおすすめです。
寝る時にどうしても暖房器具を使うなら、やはり、エアコンの暖房運転が安全です。
喉などの粘膜を傷める恐れがあるため、加湿器も併用すると安心ですね。
まとめ
石油ファンヒーターには、実はいろいろな体への悪影響がありました。
室内の二酸化炭素濃度が増加し、不完全燃焼による一酸化炭素中毒の恐れがあります。
温風を吹き出すことで、ホコリやダニの死骸などのアレルギー症状を引き起こすリスクもあります。
灯油を燃焼させたことによる結露が、カビの発生を助長させます。
とにかく、石油ファンヒーターの体への悪影響を抑えるには頻繁な換気しか手立てはありません。
石油ファンヒーターを使う際には、必ず、定期的に換気を行いましょう。