エアコンについている「送風」と言う機能ですが、あまり使う機会が無いという人もいるかもしれません。
筆者が清掃業をしていた頃、「暑い時期にエアコンを冷房運転した後には、送風運転をしたほうがカビを抑えられる!」と教えられました。
そして、お客さんにもそう伝えていましたね。
実際のところ、送風運転でカビを抑えることはできるのでしょうか?
今回は、エアコンの冷房を切る前に送風運転するのが良い?冷房の後に送風にすることでカビを防止できる?実際のエアコンの送風の意味は?について綴って行きます。
エアコンを切る前には送風にするのが良い?
僕が掃除屋として駆け出しの頃、先輩から「夏の暑い時期にエアコンの冷房を作動させた時は、電源を切る30分ほど前から送風運転をすると良い」と教えられました。
そして、他のエアコンクリーニング業者からも同じことを教えてもらいました。
エアコンの冷房の簡単な仕組みを言うと、上部のアルミフィン部分から空気を吸いこみ、フロンガスで冷やしたあと、吹き出し口から出します。
この工程で、アルミフィンの部分で結露が発生し、その水分がアルミフィン下にあるドレンパンにたまり、ドレーンホースを使って室外に排出されます。
暑い季節に、氷を入れたコップのまわりに水滴ができるのとと同じ原理なんですよね
。
エアコンの厄介なところは、、、この結露で発生した水分がカビの原因となっちゃうんですよね(;^ω^)
冷房を使っていてそのまま電源を切ると、エアコンのアルミフィンやその下にあるドレンパンに水分が残ります。
エアコンを切る前に送風にするのが良いと言われるのは、「水分を乾燥させて湿気を飛ばすことで、カビの繁殖を防ぐ」という理論からなんですよね。
カビが生えると、場合によっては吹き出し口から黒いすすやホコリが落ちてくる場合もありますね・・・
⇒エアコンから黒いホコリが落ちてくる…吹き出し口が黒い…内部も?
エアコンのカビを防止するために送風?
上に僕の先輩からやエアコンクリーニング業者から聞いた、送風運転でエアコン内部のカビを防ぐという話を書きました。
でもですね、、、僕自身いろんなエアコンの機種を洗浄クリーニングして、冷房の後に送風をつけていたというエアコンも洗ったことがあるんですけど・・・
エアコンの室内機内部のカビを完全に防ぐことなんか無理です!!!
冷房を一度も使っていない状態ならあり得るかもしれませんが、エアコンの構造上、カビを防ぐのは不可能であるとしか言えませんね。。。
カビが繁殖しやすい環境って知っていますか?
・温度が高い
・湿気が高い
・栄養素がある
なんですけど、エアコンの中って、モロにこの状況にあてはまるんですよね。。。
夏にエアコンを動かしていないときは、温度が高い・・・
冷房を作動させた時、エアコン内部で水分が生成される・・・
空気中のカビの胞子や栄養素となる汚れを吸い込む・・・etc
あと、エアコンクリーニングと言っても、現場で洗剤をかけて、高圧洗浄機で洗うパターンが多いと思います。
ぶっちゃけ、このクリーニング方法だと、汚れの取れきれていない部分がいっぱいありますよ。。。
だってエアコン自体が、洗浄できるように作られていないんですもん㊙
たまたま構造上、洗えたってだけで・・・
本当にお掃除してキレイにするのなら、エアコン本体を壁から取り外し、分解してからお掃除しないと汚れを落としきれないですよ。。。
施工費はすごーくかかっちゃいますけどね。。。
クリーニングをしても汚れが落とし切れていない状態なら、またすぐにカビは繁殖してきます(T_T)
これらのことから、送風で内部の水分を乾燥させても、カビが繁殖するのをある程度マシにすることはできますが、死滅させたり繁殖を止めることは不可能だと言えます。。。
業者に頼んでも完全にきれいになりませんし、自分でお掃除を考えているというのなら、養生のやり方は重要になりますよ~
⇒エアコンから黒いすすが落ちてくる?粒汚れが出る場合の掃除方法は?
エアコンの送風の意味とは?
エアコンの「送風」には、室外の外気を取り込んで、室内の空気の入れ替えをする様な換気の役割は基本ありません。
「換気」機能がついているエアコンも、存在はしていますけどね。
基本的にはエアコンが取付けされている付近の空気を吸い込んで、吹き出し口から出しているだけです。
まぁ扇風機やサーキュレータの代わりとして、使うことができるんですけどね。
暑い空気は上部にたまりやすいのですが、エアコンの送風で風を循環させることで部屋の温度のムラを減らし、高くなった室内の温度を少しやわらげてくれます。。
もしも家のエアコンに送風機能が無いという場合はこちらを参考にしてみてください
まとめ
エアコンで冷房をつけていて、切る前に「送風」にした方がいいと言われる理由は、内部を乾燥させてカビの繁殖を少し遅らせることができるからです。
ただし、エアコン内部のカビを死滅させたり、カビを完全に防止させることは不可能です。
エアコンについている送風機能は、扇風機やサーキュレーターの代わりとして室内の温度のムラを減らし、室内の温度を整えてくれます。
もし、エアコンに送風機能が無い場合は、設定温度を一番高い温度にしてから冷房運転にしてみてくださいね!
あとエアコンクリーニングを考えている場合は、何かトラブルあった時にキチンと保険対応してくれるおそうじ本舗のような大手の業者に依頼することをおすすめします。
中にはクリーニング後に故障したり事故が起こったとしても責任もとらず逃げていくような業者も存在しますしね。