水分補給の定番である麦茶。
夏だけでなく、冬でも冷蔵庫に常備している家庭も多いのではないでしょうか。
ところで、水出しで作っていますか?
それとも、やかんでちゃんと煮出していますか?
ここでは、麦茶を水出しと煮出しで作る場合の違いはあるのか、栄養面や日持ちの違いを検証していきます。
麦茶を水出しと煮出しで作った違いとは?
水出しで作る場合、ボトルに水を入れて、麦茶パックを入れるだけ。
そのまま、冷蔵庫に入れて数時間もすれば、簡単に冷たい麦茶が出来上がります。
しかし、煮出しで作る場合、やかんに水を入れて、沸騰させたら、火を止めて、麦茶パックを入れます。
そのまま、数時間放置し、じゅうぶんに冷めてから、ボトルに入れ替えて、冷蔵庫へ。
煮出しの方が手間と時間がかかってしまいます。
でも、煮出しの方はきちんと沸騰させている分、衛生的にいい感じ?
麦茶の成分も濃くなっている感じがしますよね。
それについては、次章で検証していきます。
麦茶の作り方が水出しと煮出しで栄養素が変わる?
ミネラ~ルむ・ぎ・ちゃ♪というコマーシャルソングがありますから、麦茶にはミネラルが含まれているようですが、やっぱり、煮出しの方が味も濃いから、多く栄養が含まれるのでしょうか?
実は、水出しでも、煮出しでも、麦茶の栄養素はあまり変わらないようです。
ただ、麦茶の香り成分アルキルピラジンは熱を加えることで活性化されるので、煮出した麦茶は香ばしい香りがするのですね。
また、このアルキルピラジンは血液をサラサラにする効果があると言われ、脳卒中や心筋梗塞の予防の効果が期待できるそうです。
麦茶にはマグネシウム、亜鉛、カリウム、リン、マンガンなど、豊富なミネラルが含まれています。
しかし麦茶コップ1杯で、大人が一日に必要なミネラルがしっかり摂取できるという訳ではありません。
でも、汗をかくことで失ったミネラルを麦茶で補うことができることから、麦茶は水分補給にぴったりな飲み物になります。
他のお茶ではカフェインが含まれていますから、誰にでもおススメという訳にはいきませんので、麦茶はそういった意味でも万人向けの飲み物なのです。
それから、麦茶にはカリウムが含まれているので、体内のナトリウムを排出し、高血圧予防の効果が期待できます。
ただし、飲み過ぎにはご注意下さい。
冷たい麦茶をがぶ飲みすると、身体が冷え過ぎてしまい、血行不良や頭痛などの体調不良になってしまうこともあります。
おおよそ、1日に飲む量は2Lぐらいまでにとどめてください。
麦茶の作り方が水出しと煮出しで日持ちは違う?
結論から書いてしまうと、ズバリ、水出しの方が日持ちします。
目安としては冷蔵庫保存で3日程度。
煮出しの方が煮沸消毒で、雑菌数がかなり減少しますが、冷ましている間の常温放置の状態が菌を発生しやすくしているようです。
氷水で冷ますなど急速冷却を心がけましょう。
煮出した麦茶の日持ちは、おおよそ冷蔵庫保存で2日程度です。
また、煮沸することで、水道水に含まれている塩素が抜けてしまいます。
この塩素は赤ちゃんには影響を及ぼすものなので、赤ちゃんのミルクを作る時などは煮沸したお湯を使いますし、赤ちゃんに与える麦茶も煮沸が欠かせません。
けれども、日持ちの観点からすると、この塩素が菌の発生を抑制してくれるので、水出し麦茶の方が日持ちするのです。
水出しで使う水道水が気になるから、ミネラルウォーターや煮沸して冷ました水で麦茶を作る人もいるかもしれませんが、やはり、塩素が含まれていませんから、日持ちは1日~1日半程度になります。
あと、意外なことに、麦茶が出来上がったら、早めに取り出した方が日持ちするそうです。
つい、入れっぱなしにしがちですが、麦茶の成分であるデンプン質が腐敗しやすいから、取り出した方がいいみたいです。
まとめ
意外な結果でしたね。
水出しでも、煮出しでも栄養素の配合量はさほど変わりなく、水出しの麦茶の方が若干日持ちします。
けれども、やっぱり煮出した麦茶は味や香りが濃く、急速冷却をすれば雑菌が少ないので、赤ちゃんに与えるなら、こちらがおススメです。
麦茶パックで簡単に作れる麦茶ですが、2~3日で飲み切れる分ずつ作るようにしましょうね。