カレーって、作り置きメニューの定番ではないですか?
私が子供の頃、母親が1泊旅行に出かけると、決まって、その日の夕飯は作り置きのカレーでした。
傷みやすそうな肉もジャガイモも入っていますから、夏は冷蔵庫保管した方がいいことは分かります。
でも、冬なら冷蔵庫に入れなくても大丈夫?
ここでは、冬でもカレーは腐るのか、カレーが腐ると見た目はどうなるのか、カレーが腐る理由のについて説明します。
カレーが腐るのは冬でも?
カレーは一度火を通しているし、冬なら大丈夫と安心して常温保存していませんか?
実は、やはり冬でも冷蔵庫保管がおすすめです。
よくカレー専門店で何日も煮込んだ特製カレーなんてありますが、あれはずっと弱火で加熱し続けていたり、傷みやすい食材は外しておいたりして、きちんと衛生的に保たれているのです。
しかし、一般の家庭ではそんなことをすることはあまりないでしょう。
大体の場合、一度カレーを作っておいて、また食べる時に温め直しますよね。
一晩寝かせた、翌日のカレーが美味しいとも言われますが、これは一度冷めることで肉や野菜に味がしみ、旨味によって味にコクが出るのが理由です。
出来上がったカレーはコンロに置いたまま冷ますのではゆっくりとしか温度が下がらず、菌が繁殖しやすい温度帯に留まっている時間が長くなってしまいます。
たらいに氷水を入れ、その中に鍋底をつけて素早く冷ましましょう。
カレーが腐ると見た目はどうなる?
保存していたカレーが以下のような状態になっていたら、腐っている可能性があります。
〇ツンとした酸っぱい臭い
〇カレーではあり得ない納豆のような匂い
〇酸味がある
〇カビている
〇表面が白く膜が出来ている
このようになってしまったら、もう沸騰させるほど加熱しても手遅れです。
もったいなくても潔く処分してくださいね。
カレーの腐敗させるウェルシュ菌は毒素が弱いから、食中毒症状も軽いことが多いと言われています。
しかし、それでも腐ったカレーを食べたら、数時間後に下痢や腹痛などの症状が発生します。
1~2日程度で回復するようですが、それでも、絶対、食べない方がいいでしょう。
見た目では分かりにくくても、再加熱すると異臭が発生して、気づきやすくなりますので、よく確認してください。
腐らせないようにするには冷蔵庫で保存することはもちろんのこと、清潔な調理器具、きちんとした手洗いなども重要なことになります。
カレーが腐る理由とは?
カレーを腐らせる原因は一般的に、ウェルシュ菌という加熱しても死滅しない菌が原因です。
ウェルシュ菌は肉や魚介類に存在していることが多く、他の多くの雑菌は75℃以上1分以上の加熱によって死滅するのですが、このウェルシュ菌は100℃以上15分以上加熱しても死滅しないと言われています。
カレーをそのような高温で長時間加熱したら、鍋に焦げ付いてしまいますから、普通しませんよね。
ですので、発生したウェルシュ菌を死滅させるのは難しいことなのです。
カレーは栄養豊富ですから菌にとって繁殖しやすい環境で、10~40℃の常温保存は菌が活性化されやすい条件が整ってしまいます。
冷蔵庫に保存してしまうと、再加熱に時間がかかり面倒に思われるでしょう。
また、お鍋のままの保存では密閉性が低く、雑菌が混入しやすい状態です。
冷蔵庫に保存する場合、鍋ごとではなく、ある程度カレーを冷ましたら、1食ごとにタッパーや真空パックに入れ替えて冷蔵庫に入れておくと、食べる時にレンジ加熱できて大変便利です。
カレーは冷凍保存も可能ですが、その場合、ジャガイモは食感がパサパサに変化してしまうので取り除くか、あらかじめ潰しておきましょう。
目安としては、冷蔵庫保存なら2~3日、冷凍保存なら1カ月程度になります。
まとめ
カレーは香辛料も入っているし、一晩ぐらい、常温保存でも大丈夫と思ったら大間違いです。
冬でも、冷蔵庫で保存するのが鉄則と覚えておきましょう!
カレーも腐ってしまうことがあり、臭いや味に変化があれば、食べない方が無難です。
大量に作ってしまいがちのカレーは、1食ごと密閉できる容器に入れて、冷蔵庫や冷凍庫で保管しておくと、腐る心配がなく、いつでも美味しくいただくことができます。