一杯だけ温かい飲み物を淹れたい時、大きなやかんでお湯を沸かすのも面倒ですよね。
だったら、電子レンジに一杯分の水を入れて、温めた方が早いのでは?
でも、電子レンジで加熱したお湯は、なぜか美味しくないような気が…
どうして、レンジで温めたお湯はまずいの?、どうやったら、美味しくなる?
ここでは、電子レンジで作ったお湯はまずいのか、ラップは必要なのか、加熱時間などレンジで美味しいお湯を作る方法について説明します。
電子レンジのお湯はまずい?
多くの場合、お湯を飲むのではなく、レンジで温めたお湯で作ったカップラーメンが美味しくない、レンジで茹でたパスタが美味しくないと言われています。
これはどうしてでしょうか?
実は、電子レンジで沸かしたお湯は沸騰していないのです。
たしかにとても熱くはなりますが、やかんで沸かしたようにブクブクと泡は立たないですよね。
電子レンジで沸かしたお湯は過加熱状態で止まり、沸騰には至らないのです。
温度にすると80~90℃で、100℃の沸騰にはなっていません。
だから、カップラーメンに入れるお湯としては温度が足りず、美味しさが今一つになってしまうのです。
パスタを電子レンジで茹でた時は、ブクブクと泡立ちますが、あれは水に溶けた小麦粉の現象であって、沸騰ではなく、温度が足りていないので、パスタに芯が残ってしまうことがあるのです。
でも、コーヒーや紅茶、緑茶などを淹れたり、白湯として飲んだりする時は、十分に熱いので問題なく、美味しいです。
電子レンジのお湯はこんな場合にだけ使った方がいいみたいです。
電子レンジでお湯を沸かす時はラップは必要?
ラップで覆ってから、電子レンジで温めた方が早く熱くなりそうですよね。
でも、ラップで覆うのは危険です。
熱くなったお湯から出る湯気(水蒸気)が行き場を失い、ラップが破裂して、熱いお湯が飛び散る可能性があり、大変危険です。
野菜やご飯など、レンジ加熱で乾燥しやすい時はラップで覆うべきですが、基本的に液体を温める時はラップをしない方が良いでしょう。
この熱い液体が飛び散る現象を突沸といい、水だけでなく、牛乳や味噌汁、スープなどを温めた時にも起こりやすいです。
これらを温める時はラップをしない方がいいですが、飛び散って、レンジ内を汚されるのも嫌な場合は、ラップをしてから、爪楊枝などで数か所穴を空けると突沸現象を防ぐことができます。
また、電子レンジで使うラップの素材にも注意してください。
耐熱温度が140℃以上のラップでないと、加熱中に溶けてしまうことがあります。
それから、ラップはぴったり覆うのではなく、ふんわりとかけるのがおすすめです。
加熱中は圧力が加わり、ラップが破けることがありますので、気を付けましょう。
電子レンジでお湯を沸かすには時間はどれくらい?
500W~700Wの電子レンジでお湯を沸かすなら、2~3分見ておきましょう。
まず電子レンジでお湯を沸かす前に、容器の材質を確認しましょう。
レンジ対応の素材でしょうか?
金属製や紙コップは適していません。
陶器や磁器、耐熱ガラス製なら大丈夫です。
または、耐熱温度が140℃以上のプラスチック製やシリコンカップなら大丈夫です。
140℃以上が重要です
よくあるのが100℃までのコップで、これは沸騰した液体を入れることはできますが、レンジでは使えませんので、気を付けてください。
それから、容器の形も確認しましょう。
できれば、間口の広いコップがおすすめです。
電子レンジに適した容器であることを確認しましたら、温めていきます。
加熱時間の目安は500~700Wの電子レンジで、2~3分です。
アツアツの状態の液体を取り出そうとすると突沸現象が起こる可能性がありますから、少し置いてから、取り出しましょう。
突沸現象は温め過ぎが原因ですが、見た目には分かりませんので、用心してください。
ドアを開けた瞬間に、突沸が起こる時もありますので、くれぐれも慎重にしてくださいね。
まとめ
電子レンジで沸かしたお湯は沸騰しないので、カップラーメンに注いだり、パスタを茹でたりするのには向いていません。
お茶を淹れたり、白湯として飲んだりするのに使いましょう。
電子レンジで温める時、ラップをかけるなら、爪楊枝などで穴を空けたり、ふんわりかけたりすると、突沸現象を抑えることができます。
500~700Wの電子レンジでお湯を沸かすなら、加熱時間は2~3分。
すぐに取り出すと突沸現象が起こる危険がありますので、ちょっと待ってから取り出してください。