さつまいもは常温で長持ちしますから、冬の間は家にたくさん保存している家庭もありますよね。
さつまいもを箱買いしたり、さつまいも堀りに参加したりして、どっさりと家にさつまいもを保管することもあるでしょう。
しかし、しばらく放置していたら、さつまいもから芽がでてくることがあるのです。
じゃがいもの芽には毒があると聞きますが、さつまいもの芽はどうでしょうか?
芽が出たさつまいもはもう食べられない?
ここでは、さつまいもは芽が出ても食べれるのか、芽に毒はあるのか、芽が出たさつまいもを植えると育つのかについて説明していきます。
さつまいもは芽がでても食べれる?
さつまいもは土の中から掘り出した物なので、「根」と考えている人もいるでしょう。
実は、さつまいもは「担根体(たんこんたい)」と言われる部分に当たります。
植物の球根のような部分なので、担根体から芽も根も生えてくることがあるのです。
さつまいもは、芽が伸びてきても食べられます。
食べられますが、芽に栄養が行ってしまうため、さつまいもの味は落ちてしまいます。
やはり、さつまいもは保存が効く野菜ですが、芽が出る前に食べましょう。
さつまいもの栄養としては、食物繊維が多く含まれていることが挙げられます。
腸内環境を整え、便秘解消などに役立ちます。
また、カリウムも多く含まれていて、むくみ予防にも期待できます。
さつまいもの保存は長くても2~3か月です。
さつまいもは水洗いしてしまうと、3日程度しか日持ちしなくなります。
水洗いしないで、泥付きのまま保温し、調理する前に洗いましょう。
茹でたさつまいもは冷蔵庫で1か月程度日持ちします。
さつまいもは冷凍保存も可能で、約2か月日持ちします。
さつまいもの芽には毒がある?
じゃがいもの芽には毒があるので、調理の際には必ず取り除くものです。
じゃがいもの芽には「ソラニン」という毒性の物質が含まれていて、食べてしまうとひどい中毒症状が出ることがあります。
じゃがいもの芽はしっかりと取り除き、緑色になった皮まで剥きましょう。
では、さつまいもの芽は毒があるのでしょうか?
実は、さつまいもの芽には毒は含まれていません。
さつまいもの芽を育てて、茎にすると、「ズイキ」「いもがら」と呼ばれる部分になります。昔はこのズイキやいもがらを乾燥させて、保存食として利用していました。
戦国時代の武将たちはズイキやいもがらをいつも持ち歩いて、味噌汁に入れて食べていたそうです。
さつまいものズイキやいもがらは栄養があるため、産後の女性に食べさせる風習がある地域もあるそうです。
さつまいもの芽やズイキ、いもがらの部分にも、さつまいもと同様に食物繊維が多く含まれています。
便通の改善に役立ち、血中コレステロール値の正常化にも期待できます。
また、ビタミンCやベータカロチンなども、ホウレンソウと同じくらい含まれています。
ビタミンEも含まれていて、緑黄色野菜並みに栄養豊富です。
ビタミンCは美肌づくりにも役立ちます。
さつまいもから芽が出たら植える??
じゃがいもの場合は芽が出たら、そのまま種芋として土に植えると、じゃがいもとして育てることができます。
さつまいもも、芽が出たら、土に植えると、さつまいもとして育てられるのでしょうか?
さつまいもの場合は、じゃがいもとは少し違います。
芽が出たさつまいもをそのまま土に植えるのではなく、芽を伸ばしたつるになるまで待ちます。
そして、つると葉の状態まで育てたら、芋から外して、苗づるとして土に植えます。
さつまいも1つに、苗づるが1度に4~5本とれるでしょう。
また、そのまま置いておくと、さらにさつまいもから苗づるが伸びてきて、合計で約20本の苗づるが取れます。
1つの苗づるを育てあげると、約5個のさつまいもが収穫できます。
芽が出たさつまいもからたくさんの苗づるを育てると、来年にはさつまいもがたくさん収穫できるでしょう。
芽が出たさつまいもを土に植えないで、そのまま観葉植物として育てるのもおすすめです。
さつまいものつるや葉の緑色は、インテリアのグリーンとして活用できます。
水栽培として楽しむのも良いでしょう。
まとめ
さつまいもの芽には、毒はありません。
芽が出たさつまいもも食べられます。
しかし、味は落ちてしまうでしょう。
芽が出たさつまいもは、そのまま育てて、苗づるを土に植えると、さつまいもとして育てられます。
水栽培や観葉植物として育てるのもおすすめです。