秋の味覚の一つである栗。栗ご飯などの料理だけでなくお菓子にしても美味しいですよね。
栗拾いなどで秋のお出かけを楽しむ方もいらっしゃるかと思います。
でも栗のイガってどうやって処分したらいいのでしょうか?
今回は、栗のイガの処分方法、イガがある理由、イガの利用方法について紹介していきます。
栗のイガの処分ってどうやったらいい?
秋の味覚で美味しい栗は、ブナ科の木の一種です。
一番外側にあるトゲの部分が「イガ」で、内側の茶色い皮を「渋皮」、普段私達が食べている部分は果肉ではなく「種」なんです。
栗拾いなどをすると、普段食べている種の部分だけでなくイガの部分も拾うことになりますよね。
でもそのイガ、どうやって処分したらいいのか分からない人は多いんですよ。
実は栗のイガは土のある場所にそのまま放置しておけば自然に土に返ります。
ただし、土に返るまで半年程度もの期間がかかってしまうんです。
ちょっと長いですよね…
また、埋めたとしても土の表面から浅い部分に埋めてしまうと残っていたイガなどで、うっかり刺してしまう危険もあるんです。
土に埋めて自然に返す方法を取るなら、穴を深めに掘ってから埋めるようにしてくださいね。
昔は外で野焼きにして処分する方法を取っている人もいたのですが、現在では廃棄物処理法により廃棄物の野外焼却は禁止されていて出来ません。
消防署に届け出ても違法となるので注意してくださいね。
自然に土に返す方法以外だと、燃やすごみとして処分する方法があります。
栗のイガは燃やすごみとして扱われているので、居住する自治体の燃やすゴミの日に出すだけでいいんですよ。
ただし、家庭用のゴミ袋などの薄いポリ袋に栗のイガをそのまま入れてしまうと、簡単に破れてしまって手や身体に刺さったりする危険性があります。
ゴミ袋に入れる時には、枯草や枝などの他のゴミでイガを囲うようにしてゴミ袋が破れないように工夫するようにしてくださいね。
ゴミ袋などに入れると手に刺さりそうで怖い・心配という方は、段ボールなどイガが刺さらないような物に入れておくと安心ですよ。
大量にある場合には燃やすゴミの日まで待てないこともあるので、各自治体のゴミ収集センターに持っていくといいかもしれませんね。
栗にイガがある理由…
栗のイガは手や身体に当たると刺さって痛いので「動物に食べられないように身を守る役割」があると考えられがちですが、実は違うんです。
栗は実が熟す頃に4つに割れて落ちてしまい、実がむき出しの状態になります。
そのため、イガがあることで動物から実を守っているとは考えにくいんですね。
イガの役割は「虫の攻撃を防ぐ」役割があると言われています。
栗の中にごく小さな虫がいることがありますよね?
これはゾウムシの一種であるクリシギゾウムシの幼虫で、栗のイガが緑色の頃にメスがイガと実の皮に穴を開けて卵を産み付けてしまいます。
その後、卵が実の中でふ化して成長し幼虫となってしまうんですね。
イガがあっても虫からの攻撃を完全に防ぐことは出来ませんが、イガが無ければもっと多くの種類の虫から攻撃を受けてしまう可能性があると言われています。
イガがあることで、虫からの攻撃を少なからず減らすことが出来ているんですね。
栗のイガの利用法ってある??
栗のイガはトゲトゲしていて刺さると痛いので、私達には厄介な存在ですよね。
でも、栗のイガは肥料にすることが出来るんです!
イガの上に米ぬかを撒き、その上からもみ殻を乗せて米ぬかを隠すようにするだけでOKなんですよ。
外で行う場合は、鳥からの襲撃を防ぐために米ぬかは必ずもみ殻で隠して見えないようにしてくださいね。
ただ、自然に肥料になるまではかなりの時間がかかるので、期間に余裕のある場合にやってみてください。
手軽に肥料を作りたい場合には、コンポストに栗のイガと米ぬか・鶏糞を入れて細かく粉砕すると作れますよ。
また、栗のイガは水分が少なく乾燥していてスカスカなので風邪通りが良いんです。
そのため、火をつけるとかなりの勢いで燃えてくれますよ。
バーベキューや焚火などをする時の着火剤として活用することが出来るので、栗の収穫時期である秋の行楽シーズンでバーベキューや焚火をする時にはぜひ活用してみて下さいね。
まとめ
栗のイガを処分したい時は、自然に土に返す方法か燃やすゴミの日に出す方法があります。
自然に土に返す方法は、深めに穴を掘ってから埋めるようにしてください。
埋める穴が浅めだとイガで手を刺してしまう危険性があるので注意しましょう。
燃やすゴミの日に出す場合は、ゴミ袋などに入れて収集日に出したり自治体のゴミ収集センターに持っていくだけでいいですよ。
野焼きは廃棄物処理法で禁止されているのでやらないようにしてくださいね。
栗のイガには虫からの攻撃を防ぐ役割があります。
完全に防ぐことは出来ませんがイガが無ければ多くの種類の虫から攻撃を受けることが考えられるので、栗を美味しく食べられるのはイガがあるおかげだと言えますね。
栗のイガは処分してしまうだけでなく、米ぬかを使って肥料に再利用することができます。
コンポストで手軽に肥料を作ることも出来ますよ。
また、イガは乾燥しているためバーベキューなどの着火剤として活用することもできます。
秋の行楽シーズンなどの時に使ってみるといいですよ。
料理やお菓子に大活躍してくれる秋の味覚の栗。イガについて考える機会は少ないですが、役割があったり再利用できたりして面白いですね。
栗拾いなどでイガがある場合には、工夫して処分したり再利用するなど試してみて下さいね。