食欲の秋、いろいろな食べ物がおいしく感じる季節ですね。
中でも松茸は高級食材ですが香り豊かで上品な味が魅力的です。
魅力がいっぱいの松茸、生で食べても大丈夫?
生のままの松茸には毒があるって本当?
スーパーで売っているきのこの中で生で食べられるものは?
今回は松茸を生のままで食べても大丈夫なのか、毒があるのか、売っているきのこは生で食べられるものがあるのかについてご紹介します。
松茸って生で食べれる?
松茸はめったに食べない食材だからこそ、料理をする時に困ることって多いと思います。
特に、松茸が生のまま食べてはいけないことを知っていますか?
そう!松茸は絶対に生で食べてはいけませんよ。
松茸は必ず十分に加熱してから食べるようにしてくださいね。
でも、十分に加熱できているかどうかをどうやって判断すればいいのでしょうか?
それは焼いたときに水分が出ているかで判断してください。
焼いたときに水分が出ていれば十分に加熱できている証拠、出ていなければ生焼けの状態ということです。
目で見て判断できるので、安心して調理できますね。
松茸の醍醐味である香りは、収穫してから日が経つごとに落ちてしまいます
。
で、買った当日に調理することが難しい場合もありますよね。
そんな時は、3.4日なら冷蔵庫で保存できますよ。
保存の手順は、
① 松茸の下処理をする。
根元部分の“石突(いしづき)”と呼ばれる部分を削り落とします。
カッターやナイフで鉛筆を削るときのような感じで削りましょう。
えのきや椎茸のようにザクっと切り落とさなくてもOKですよ。
② さっと短時間で洗う。
「松茸は洗わないほうがいい」という人もいるのですが、松茸は天然のきのこなので土や砂が付いていて雑菌が繁殖する危険性があります。
雑菌が原因で食中毒を起こす可能性があるので、水でさっと洗い流しましょう。
洗ったら、キッチンペーパーなどで水気をしっかりと拭き取りましょう。
新しいキッチンペーパーや乾いた布巾などで包んだらラップやタッパーなどに入れましょう。
これで冷蔵保存が可能です。
もし、料理に使う予定が3.4日よりも後になるようならば、冷凍保存も可能です。
ただし、冷凍すると、風味は確実に落ちるので、そこは覚悟してくださいね。
冷凍保存の方法は、冷蔵保存の時の①②をやった後にラップで包んで両端を飴が包まれているようにねじります。
こうすると、冷凍で3か月程度は保存できますよ。
冷凍した松茸は解凍するとドリップが出てしまうので、半解凍程度にしてすき焼きや鍋に入れると美味しく食べられます。
お吸い物などに使いたいときには、あらかじめ適当な大きさに切ってから冷凍すると調理するときに楽ですよ。
松茸の生は毒がある?
松茸を生で食べてはいけないと聞くと、毒があるのかと心配になってしまいますが、そうではありません。
毒は無いのですが、松茸にはアレルギー物質があるので、生で食べてはいけないんです。
アレルギー物質は、加熱すれば分解されて問題なくなるのです。
だから、松茸は十分に加熱して食べるようにと言われているんですよ。
アレルギー症状には、蕁麻疹や頭痛、腹痛、下痢、呼吸困難などがあります。
松茸のアレルギー症状には重篤な症状は少ないと言われていますが、重篤な場合だと意識障害を起こす可能性も否定できません。
松茸を食べた後に、アレルギー症状が出たりいつもと何か違う感じがあったら、早めに病院を受診するようにしましょう。
また、松茸を新鮮なうちに食べるようにと言われているのにも理由があります。
それは、松茸が古くなると成分の一つであるヒスチジンというアミノ酸が腐敗します。
そうすると、ヒスタミンが生成されるので、古くなった松茸を食べるとヒスタミンを食べてしまうことになり、ヒスタミン中毒を引き起こす危険性があるからです。
一度ヒスタミンが生成されてしまうと、加熱しても分解されることはないので、摂取後の食中毒を防ぐ方法はありません。
必ず新鮮なうちに食べるようにしましょうね。
生で食べれるキノコとは?
松茸を生で食べてはいけないと聞くと、スーパーで売っている他のきのこ類は生で食べても大丈夫なのか気になりますよね。
きのこ類は「新鮮なうちであれば、生で食べても大丈夫」という人もいますが、基本的には生では食べないほうがいいです。
きのこ類は85%が水分で出来ているので、傷むのが早いです。
生産者が収穫してからスーパーに並んで私たちの手元に届くまでに数日かかることもあり、買った時には鮮度が落ちている可能性があります。
また、きのこ自体が菌を自己発生させるので、生のままでは危険です。
必ず加熱してから食べるようにしましょう。
では、スーパーでよく見かけるきのこ類には生で食べられるものはないのでしょうか。
まず、食卓に上がる頻度の高い「しいたけ」はどうでしょうか。
椎茸には「ホルムアルデヒド」と呼ばれる物質が付着しています。
これは、シックハウス症候群の原因物質の一つだと言われています。
加熱することで揮発したり分解されるので、生のまま食べるのはやめて必ず加熱が必要です。
生のまま食べてしまうと、皮膚炎や胃腸障害を引き起こす危険性がありますよ。
次に、冬の鍋などには欠かせない「えのき」はどうでしょうか。
えのきは、フラムトキシンと呼ばれるたんぱく質が毒素となっています。
たんぱく質なので加熱することで分解されます。
必ず加熱してから食べましょう。
「ぶなしめじ」もスーパーでよく見かけますよね。
我が家では炒め物でよく食卓に登場してくれます。
ぶなしめじもやっぱり生では食べれません。
販売メーカーも加熱して食べる食材と掲載しています。
アレルギーが出ないわけではありませんが、これは加熱して食べることが前提であるので、生のままではアレルギー症状が出現する可能性が高くなるおそれもあります。
必ず加熱して食べましょうね。
唯一、生のまま食べられるきのこは「マッシュルーム」です。
でもやっぱり、採れたて2.3日以内の新鮮なものじゃないと食べられません。
それを過ぎてしまうと、鮮度が落ちてしまいます。
新鮮なマッシュルームは、
・傘が開いていないもの
・触った時にしっかりしているもの
これが新鮮である証です。
逆に、色が黒くなっているものや水分が滲んで柔らかくなっているものは鮮度が落ちている証拠なので、選ばないようにしましょう。
スーパーで買う時には、鮮度をチェックしましょうね。
まとめ
松茸は生や生焼けの状態で食べることはできません。
必ず十分な加熱をしてから食べるようにしましょう。
十分に加熱出来ている証拠は、焼いた時に水分が出ているかどうかで判断します。
松茸には毒はありませんが、アレルギー物質が含まれています。加熱すれば分解されるので必ず加熱してから食べるようにしましょうね。
きのこ類は基本的には生で食べることはできませんが、唯一マッシュルームに限っては新鮮なものであれば生のまま食べることが出来ますよ。
今年の秋は美味しい松茸を食べて、食欲の秋を満喫したいですね。