ついつい炊飯器でご飯を炊いて、線を抜いたまま放置してしまい、不安になっているあなた。
「このご飯食べられるのかな?大人ならまだしも、子供たちに出しても大丈夫かな?」と、迷うことありますよね。
そこで、炊飯器の中に、炊いたご飯を常温で放置しておくとどうなるのか?どのくらいの時間なら置いておけるのか?ご紹介したいと思います。
合わせて、炊飯器で炊いたご飯を、線を抜かずに保温しておいた場合には、どんな状態になり、どのくらい持つのか?もお話ししますね。
是非、炊いたご飯の保存について、改めて考えるきっかけになったら嬉しいです。
ご飯を炊飯器の中で放置していても大丈夫?
炊飯器の中でごはんを入れたままにしておくのは、正直言って、あまりお勧めできないのです。
もともと炊く前の米には、セレウス菌というものが付着しています。
この菌自体は、自然界にごく普通に存在しているものなのですが…
一旦発芽してしまうと爆発的に殖えていき、それを口にすると食中毒を引き起こす可能性があります。
主なる症状は、嘔吐や下痢です。特に抵抗力の弱い乳幼児やお年寄りは、危険性が高まります!
もちろん、その他の年代の人でも、摂取量が多かったり、その時に偶然体調が良くなければ、ひどい症状に見舞われる危険性もありますよ。
決して侮ってはいけませんね。
悪いことに、この菌は熱に強く、炊飯器で加熱しても死滅しないのです。
更に、いわゆる常温といわれる30℃前後が、特に増殖しやすい温度帯と重なっており、厄介なのです。
また、炊飯器に放置しておくと、蓋についた蒸気が冷やされ、水滴となってご飯に落ちます。
すると、腐敗の原因にもなります。
以上より、30℃前後の常温を好むセレウス菌と、水滴による腐敗を考えると、線を抜いた炊飯器でご飯を放置しておくことは危険なことだと、お分かりいただけたかと思います。
余談ですが、重いお米をAmazonや楽天で買えるってご存知でした?
私はいろいろな銘柄を試すこともでき、配送してもらえるので重宝させてもらっています笑
炊飯器で保温なしの状態はいつまでOK?
気になるのは、炊いたご飯を常温でどのくらいの時間放置しておけるか?ですよね。季節ごとにご紹介しますね。
<冬>
半日~1日程度
<春秋>
半日程度
<夏>
6時間程度
これはあくまでも目安であって、それぞれの季節でも、異常に気温の高い日や、特に冬場で暖房が効いた部屋や、ずっと煮炊きしている台所などはその限りはありません!
では、食べられるかどうかの判断基準って何?と疑問がわいてきませんか。
そこで、具体的にお話ししたいと思います。
<見た目>
黄色く変色している。
更に糸を引いていたり、ネバネバしている。(この状態までくると、完全に腐っていて、アウトです!)
<におい>
アンモニア臭といった酸っぱい感じの臭いがする。
<味>
酸味が強い、酸っぱいと感じる。
なるべくなら、見た目やにおいで判断をして、危なそうなら口にしないの方が良さそうですね。
ご飯を炊飯器で保温し続けるのは?
先にお話ししたセレウス菌は、炊飯器で保温された状態、60~70℃程度の環境に置いておくと、増殖を防ぐことができます。
ですから、食中毒対策には、保温機能を使うことは効果的です!
ただ長く保温しておくと、ご飯の水分が蒸発し、パサパサになり、色も黄色く変わり、特有のにおいが出てきしまいます。
やはり、1日ほどで食べ切りたいですよね。
ちなみに、ご飯の劣化は、保温して3時間経過したころか始まると言われていますよ。
以前知り合いで、保温しておけば2、3日間、食べたいときにちょこちょこ食べられて便利よ!なんて方がいました…
健康体の成人なら、まず問題はないでしょうが、日本食の柱であるご飯くらいは、美味しくいただきたいわよねと思ってしまいます。
もしも、常温で保存しておきたいなら、旅館でよく見掛ける「おひつ」がお勧めです。
先人の知恵が詰まったもので、木製のおひつは、炊いたご飯の水分をほどよく吸い取ってくれるため、しばらく置いておいても、べちゃつかず、水滴による腐敗も防げます。
ただ、セレウス菌が繁殖することには変わりないので、早めに消費することはお忘れなく。
まとめ
炊飯器で炊いたご飯を、線を抜いて常温保存できるか?についてお話してきました。
やはり、家族の健康を考えるなら、数時間が限界といったところですね。
もし夕飯に多めに炊いて、翌朝に食べるという習慣があるなら、止めた方が良さそうですね。
家族で1食に食べ切れる量を炊く!これが一番です。
でも、そんなの面倒…という方は、まとめ炊きをして、余ったご飯は、一人分ずつ平らにしてラップにくるみ、冷凍保存するのが賢明な方法ですよ。
もしご飯の糖質が気になっている場合は、こんにゃく米を混ぜてみるのもアリかもです。
冷凍できるモノもありますよ!
乾燥こんにゃく米『こんにゃく一膳』
タッパーでの保存も、底にご飯の水分がたまり、べちゃつかせる原因になってしまうので、なるべくなら避けた方が良いかもです。
毎日の食の基本であるご飯です。
きちんと管理して、美味しくいただきましょう!