冬の暖房器具と言えば、エアコンや電気ストーブ、オイルヒーターなど、さまざまありますけれど、昔から使われている石油ストーブが一番暖かいし、使いやすいと考えている人も多いでしょう。
でも、定期的に換気を必ずしていますか?
ここでは、石油ストーブ使用時の換気は換気扇だけでもいいのか、換気の頻度、換気に必要な時間について詳しく説明します。
石油ストーブを使っている時の換気は換気扇だけでいい?
石油ストーブで灯油を燃料にした場合、換気扇をまわすだけではなく窓を開けることが重要です。
石油ストーブは灯油を燃料にしているので、電気代よりも安く、しかも暖かさが持続すると言われています。
しかし、気になるのは一酸化炭素が発生してしまうこと!
石油ストーブは灯油を燃やし、気化ガスと発生させて、部屋を暖めますが、この物が燃える時には大量の酸素が必要になります。
原始的な方法で火を起こす時に、息を吹きかけて、火種を大きくすることがありますよね。
これは、酸素を送って、燃焼を持続させているのです。
ですから、石油ストーブを使っていると、室内の酸素がどんどん減少してしまい、酸素が少ない状態で灯油を燃やそうとすると、不完全燃焼が起きてしまい、一酸化炭素が発生してしまいます。
一酸化炭素は無臭ですが、少しでも吸い込むと頭痛や吐き気などの中毒症状が出てしまい、最悪、死に至るほどの恐ろしいものです。
ですので石油ストーブの使用時は必ず、換気をすることになっています。
それで、換気をする方法としては、窓やドアを開けるのが基本ですけれど、それでは部屋の温度が下がってしまいそうですから、できたら、換気扇だけで済ませたいですよね。
ですが、換気扇の種類によっては、ちょっと十分に換気ができないかもしれません。
一般的に、キッチンなどに取り付けられている換気扇は排気専用で、調理中に出た煙などを外に出していますので、外気を取り込む仕組みになっていないことが多いです。
ですから、換気扇と対角線上にある窓やドアも開けると、換気がスムーズに行われます。
また、換気扇を回したまま、ストーブを使い続けても、一向に部屋が暖かくならないと感じるかもしれません。
それよりも、しっかりと気密性を高めて、ストーブを使い、定期的に換気をした方が暖かさを感じた方がいいかもしれないですね。
ちなみに、最新鋭の高気密高断熱で建てられた家には24時間換気システムが備わっていて、これなら、石油ストーブの換気も問題ないと思われた方もいるかもしれません。
しかし、この換気システムは石油ストーブなどの燃焼による換気には対応しておらず、やはり、窓を開けるなどの換気が別に必要になってきます。
このことは建築前に既に想定内で、大体において、高性能のエアコンを取り付けていることが多いでしょう。
石油ストーブを使っている時の換気の頻度はどれくらい?
換気の目安としては、1時間に1~2回と言われています。
「そんなに頻繁に?」と思われそうですが、一酸化炭素が増えると、体調を崩してしまいますから、石油ストーブを使う時は換気を小まめにすることを習慣づけましょう。
ちなみに、キッチンなどにあるガス漏れ警報器は一酸化炭素では反応せず、一酸化炭素警報器という物は別に存在します。
一酸化炭素は目に見えない物ですから、本当に注意が必要ですね。
石油ストーブを使っている時の換気の時間はどれくらい?
換気する時間は短めにしないと、せっかく暖まった部屋が冷えてしまいそうですが、目安としては1~2分程度でいいですよ。
効率的に短時間で、しっかりと空気の入れ替えをする方法は、空気の入り口となる部分と出口となる部分に高低差を付けると、スムーズに空気が流れます。
できれば、入り口は狭く、出口は広くすると、流れが速まります。
また、夏と違って、冬は外気と室温の差が大きく、窓をほんの少し開けただけでも、室内の暖まった空気は外に逃げていき、外の冷たい空気が室内に入ろうとします。
あまり風が通らない家でも、冬は窓を開けるだけで換気できますし、換気している間が寒いと感じる時は、自分から離れた場所の窓を開けるようにすると、だいぶ違います。
まとめ
石油ストーブの換気は、一般的な換気扇だけでは難しく、窓やドアを開けて、さらに使用することをおすすめします。
換気は1時間に1~2回、1~2分ぐらいが目安になります。
換気を怠ると、一酸化炭素の中毒症状が出て、最悪、死に至る危険がありますので、くれぐれも注意してくださいね。