たわわに実る柿の木をよく見かけますよね。
でも、実は実らない柿の木もあるのです。
持ち主としては毎年実るのを楽しみしているでしょうね。
ここでは、実らない柿の木の原因と対処、寿命で実がならないこともあるのかを説明します。
柿の木に実がならない…
私の実家には柿の木があったのですが、秋以降に葉や枝をたくさん切りすぎると、翌年に実がならなかったり、実の数が少なかったりといった現象が起きた記憶があります。
祖父は、「柿の木は二年に一度、あまり実がならない年があるよ」と教えてくれたものです。
柿はたくさんある果樹の中でも、家庭で育てやすい品目です。
「桃栗三年、柿八年」と言われますが、実際には8年もかけずに実ることが多いようです。
しかし、他の果樹よりも実がつくまでに時間を要することから、このような言葉が生まれたのでしょう。
柿の木が家の庭に植えられるほどの人気がある理由は、なんといっても1本の木に対してたくさんの実が付くからです。
農家でなくても育てやすく、秋にはたくさんの実が付くのは嬉しいものですね。
でも、肝心の実がないのは本当に悲しいものです。
次では、柿の木に実がつくためにできることを説明しましょう。
柿の木に実がならない時にできることってある?
まず、柿の木が休みの時期、休眠期にあたる12~2月に行う剪定方法を確認してみましょう。
葉が落ちて、3月の発芽が始まるまでに行う作業です。
柿の葉は大きく、影になってしまう枝は枯れやすいため、それを選んで、剪定していきます。
この剪定を怠ると、木の下の方の枝はみんな枯れてしまい、高いところばかりに実がつく柿の木になってしまいます。
そうなると、実の収穫も難しく、カラスのえさになってしまいます。
剪定は必ず根元から切り落としてください。
枝の先には大事な花が咲く芽がありますので、注意しましょう。
よく聞く話では、造園屋さんに柿の木の剪定を頼んだら、翌年から実がならなくなったということがあります。
これは、造園屋さんは木の形を整えるのが得意ですから、枝の先を切りそろえてしまったのでしょう。
これでは実がつかなくなってしまいます。
柿の木は本当にたくさん実が付き、処分に困るほどの時もあります。
そういった家庭ではあえて枝の先を切って、実の数を調整することもあります。
多く実のらせたい時は枝の先を大事にしてくださいね。
次に柿の木にとって大事な時期は6月です。
もう花は終わり、小さな実が付き始めるころです。
摘果といって、いい実を選んで、他を落とす作業があります。
摘蕾といって、蕾の段階で間引く方法もあります。
しかし、よくあるのは自然にどんどん落ちてしまう現象です。
この自然に落ちてしまう現象にはいろいろな原因が挙げられます。
木が若いと、木自体が大きくなろうとしていて、花や実を落とす傾向があります。
また、肥料が多すぎる時も、実が落ちやすいです。
肥料をあげていないつもりでも、近くの花壇や畑の肥料を吸っていることもあります。
それから、梅雨時期は日照不足になりやすく、これも自然に実が落ちやすくなります。
剪定不足で日陰が多い場合も同じです。
それから、害虫による落果もあります。
これは農薬散布がかなり有効です。
自然に落ちてしまう現象には対策がない原因もあるため、これらの現象を見据えて、摘果をすることを心がけましょう。
その後、夏肥(なつごえ)といい、追加で肥料を蒔く時期になります。
しかし、このタイミングで実がついていない時はさらに状況を悪くするので、見送りましょう。
あとは、大事な実を守るだけです。
8月後半からは6月に現れたカメムシが再来することが多く、農薬散布でしっかり対処しましょう。
柿の木に寿命が近づいて実がならないことってある?
もう古い木だから、実がならないのかも・・と思っている人もいるでしょう。
しかし、柿の木の寿命は300~400年とも言われています。
50~100年ぐらいでは、まだまだ寿命ではないのです。
柿の木は中国では縁起がいい木、風水でもよい木とされており、家のシンボルツリーとして植えられている人も多いようです。
柿の木に多くの実りがあるよう、大事に育ててみましょう。
まとめ
柿の木はたわわに実るイメージがありますが、それにはコツがあります。
影になる枝は根元が切り落としましょう。
枝の先には花を付ける芽がありますから、先ばかり切りそろえては実がなりません。
それから、摘果や追肥も大事な作業です。
タイミングを見計らって、行いましょう。