お掃除をしようとして意外と難しいのが、テープやシールの粘着質の落とし方ですよね。
電化製品のコードが動かないように、床にガムテープで貼り付けた跡など、処理方法に悩んでしまうことも多いと思います。
今回は、床にガムテープの粘着質がついた場合の処理方法と、ガムテープの粘着質を落とす方法について綴って行きます。
床についたガムテープの跡のお掃除方法とは?
掃除屋目線で考えると、フローリングやクッションフロアなどの化学床についたガムテープの粘着を取るには、床にワックスが塗られているか塗られていないかが重要なポイントになりますね。
テープやシールの粘着を処理するとき、テープはがしスプレーやエタノールなど「溶剤」を使うことが多いです。
でもこの溶剤、モノによっては対象物を溶かしてしまったり傷めてしまったりするんですよね。。。
・ワックスが塗られている床
ワックスが塗られている床に、溶剤を使うとどうなるか…
結果としては、樹脂でできているワックス皮膜は、溶けたり剥がれてしまい、ツヤのムラが目立つようになってしまいます。。。
溶けてムラになったワックスは、上からもう一度ワックスを塗ったとしても、ムラが消えることはありません。
全面的にワックスを剥がすしか、直し方はないんですよね。。。
特に賃貸物件では、床にワックスが塗られている可能性が高いでしょうし、溶剤の使用は気をつけなければいけません。
ワックスが塗られている床でのおすすめの粘着質の処理方法は、「ドライヤー」を使う方法ですね。
粘着質に温風を当てると、熱で粘着質が柔らかくなってきます。
指でこすったり、プラスチックのヘラを使ったり、消しゴムでこすったり、粘着の種類によっていろいろ試してみてください。
貼られたガムテープをはがす場合は、ドライヤーの温風を当てながら、少しずつゆっくりと剥がしていくといいです!
ただし、指で押すと少しヘコむ床材「クッションフロア」は、加熱しすぎると表面が柔らかくなってしまいます。加熱のしすぎには注意が必要ですよ~。
・ワックスが塗られていない床
最近はワックスを塗布してはいけない、ノンワックスのフローリング材も多いです。
ワックスが塗られていない床の場合は、エタノールやオレンジオイル系のシール剥がし剤なども使えますね。
灯油などはニオイがキツイですし、使った後にお掃除が必要になることが多いです。
お掃除の時にメラニンスポンジは使わないでくださいね!床材のツヤが無くなってしまいますよ。。。
・塗装されていない木製床材
木製で塗装がされていない「無垢材」の床や、縁側の床に使われている縁甲板では、オイル系の溶剤はシミの原因になります。
まぁ溶剤と言うより、水分でシミになってしまう場合も多いんですけどね…(^-^;
塗料用シンナー、灯油、オレンジオイル系のシール取り剤は、注意しないといけませんね。
僕なら、揮発してシミになりにくいであろう「ラッカーシンナー」「無水エタノール」を、テストして見極めてから使いますね。
絶対使えるとは言い切れないので、テストは必ず必要ですね。
ガムテープの粘着の落とし方は?
ガムテープのみならずテープのねちゃねちゃする粘着質って、掃除屋さんでも「イヤだなぁ…」って思う人も多いハズです。
テープの粘着を処理するだけなら、「溶剤」を使って溶かしちゃえばいいんですよ~!
ただですね、気を付けないとといけないことがあって、それが面倒なんです。。。
テープが貼られていたモノの素材によって、溶けちゃったり、焼けて変色してしまうモノがあるんですよね…(;^ω^)
新築工事中の家は、お客さんに渡す直前の段階でクリーニングに入ります。
新品の建材しかないので傷をつけないように、傷めないように気をつけないといけないのですが、テープ類の粘着には非常に気を使いましたね。
「ラッカーシンナー」「塗料用シンナー(ペイントうすめ液)」「エタノール」なんかを、素材によって使い分けていましたよ~。
・ラッカーシンナー
簡単にテープやシールの粘着質を溶かすかわりに、素材を痛めやすいです。
洗面台のキャビネットのような薄いプラスチックは、溶けてしまいますね。。。
ペンキや塗装面なんかも剥がしてしまいます。
キッチンのシンクなどステンレスで使うと、黒く焼けて変色させてしまいますね。
・塗料用シンナー
簡単に言うと、ラッカーシンナーを灯油で薄めたものですね。
ラッカーシンナーを使うと傷めてしまうような素材で、使う場合が多かったですね。
ただし、見えないところでテストしてから使うのが無難です。
・エタノール
ラッカーシンナーや塗料用シンナーに比べると、やさしい効果ですね。
逆にいうと、粘着を溶かす効果も弱いです。
プラスチックなど、デリケートな素材でも使える場合が多いです。
ただこちらも。テストをしてから使った方がいいですよ~。
他に家庭にあるもので粘着質に効果があるものとしては
・灯油
・オイルライターのオイル
・除光液
・ベンジン
・クレンジングオイル
などがあげられますね。
※除光液は、入っているアセトンの量によってかなり取り扱い注意なモノも存在します。
フローリングに除光液をこぼしただけで、表面にダメージをあたえてしまうものも存在しますしね・・・(;^ω^)
粘着の処理には使わない方がいいですね。
最近では「オレンジオイル」を主成分とした、シール剥がし剤もホームセンターなどで売られています。
シンナーや灯油などに比べると、ニオイはきつくありませんし、結構おすすめですよ~!
日が経って固くかたまってしまった粘着質は、素材にあった溶剤をつけてから、プラスチックのヘラなどでこすると落ちやすいです!!
ツメでこすると爪が割れることもあるでしょうし、固いヘラなどでこすると対象物を傷つけてしまいます。。。
プラスチックのヘラの代用としては、いらなくなったプラスチック製のポイントカードとか、食パンの袋の先にについているプラスチックの物体(なんて名前なんでしょう笑)なんかでこするのも手ですよ~(*'ω'*)
スーパーでもらった割りばしなんかも、柔らかくて傷がつきにくいですよ~。
まとめ
床にガムテープを貼った場合は、床にワックスが塗られているかの確認をしてみてくださいね。
ガムテープの粘着には「溶剤」が効果的なのですが、溶剤は床のワックスまで溶かしてしまう場合が多いです。
ワックスが塗られた床の場合は、ドライヤーの温風を使ってはがしていくのが良いでしょう。
ワックスが塗られていない床の場合は、エタノールやシール剥がし系のスプレーが有効です。
溶剤の中には、素材自体を痛めてしまうモノもありますので、見えない部分などでテストしてから使うことをおすすめします。