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難病持ちおっさんの求職

難病だと就職できない?仕事はハローワークで?隠すのはアリ?

 

健康診断がないブラック企業在職中に難病が発覚し、難病を理由にクビにされてから20カ月。

「障害者職業能力開発校」で1年の職業訓練を受けた後に、やっと仕事が決まりました。

今回は40代なかばで難病持ちのおっさんの、仕事が決まるまでのもがきと体験と工夫点について綴って行きます。

同じ境遇の方の、参考になれば幸いです。

 

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難病だと就職できない?

難病をもっていると、確かに仕事は簡単には決まらないかもしれません。

でも対策を練れば就職することは可能です!!

実際僕も就職できました!

 

僕が体内中に潰瘍ができる難病である「クローン病」を患っているのがわかって、もう6年の月日がたちます。

約1年半前に雇用されていた会社から、「難病」を持っていることを理由にクビにされました。

 

「難病持っているのが気にいらんし、自分で辞めたことにしたいし辞表をだせ!」

 

この一言でクビですわ。。。

もうこの時のことは、衝撃すぎて一生忘れることはできませんね。

当時は「次の仕事、決まるのかなぁ・・・」って、すごーくショックを受けたんです。

1年間、「障害者職業能力開発校」で職業訓練を受けまして、先日なんとか採用してもらいました。

そうそう、難病を患っていると、障害者手帳を持っていなくても、「障害者職業能力開発校」を受験できる資格があるんです。

ハローワークの職員でも知らない人も多いですし、頭の片隅にでも置いておくといいかもしれません。

「障害者職業能力開発校」に通っている1年は、雇用保険が支給されましたよ!

 

仕事探しに関しては、予想はしてたんですけどかなり苦しかったですね。

20社近く応募して、連戦連敗が続きました。

障害手帳を持っていない「難病」を持っている人は、基本「普通求人」で仕事を探すことになります。

これがまたクセモノで・・・

リスクがあるので、病気を持っていない人間に比べてかなり不利なんですよね。

 

また障害者手帳を持っていないので、障害者としてカウントされませんし、応募はできるのですが「障害者求人」で採用されることも少ないです。

不採用を食らいまくって、正直めげましたよ。。。

でも、少しずつ提出書類を改善したり工夫したりして、なんとか採用につなげました。

 

僕が求人に応募する際に、提出していた書類をあげていきますね。

参考にしていただければ幸いです。

 

 

履歴書

履歴書をキレイにていねいに書くのは当たり前なんですけど、省いたり手抜きをしないように書きました。

几帳面な性格だとか、マジメな性格だとか、自筆の履歴書でなんとなく分かると、面接官に言われましたよ。

あと・・・たばこのニオイがする履歴書は、採用されないことが多いです。

吸わない人には、ニオイがわかるんですよね。。。

 

職務経歴書

職務経歴書は、必要書類に指定されていなくても、絶対に提出すべきです。

僕の場合は、前の会社で出した実績を中心に、どんなことができるのか、自分の性格やアピールポイントについてまとめました。

 

自己紹介状

自己紹介状は提出の義務はないんですけど、自分から持病の詳細をまとめて提出していました。

どんな病気で、どんな症状が出ていて、どう対応しているのか。

配慮してもらいたい事や、月に何度通院が必要なのか、仕事上で自分の身体のできること・できないことを隠さずにまとめました。

「何でもできます!」ではなくて、自分のできること・できないことを、きっちり伝えることが重要だと思います。

 

主治医の診断書のコピー

診断書を提出する義務はないです。

でも面接で「本当に病気は大丈夫なの???」みたいなことを何回も何回も聞かれて、僕自身、すごーーーくイヤな気持ちになっていたんです。

なかなか仕事も決まりませんでしたし、「偏見を受けるんなら、もういいわ」と、あえて逆転の発想で主治医に「診断書」を書いてもらいました。

 

病院によって違うのでしょうが、たしか文書代2500円くらいだったハズです。

精神障害者保険福祉手帳を持っている人が就労する際は、医師の意見書の提出を求められるとハローワークで聞いたんです。

それがヒントになりましたね。

主治医が書いてくれた「就労は可能」という文字が、すごーくありがたかったです。

診断書のコピーを提出するようになってから、2社目で採用されました。

「権威」ではありませんが医師のOKってやっぱりデカいのかもと感じました。

 

ハローワークにあった「特定求職者雇用開発助成金」のチラシ

難病を患っている人を雇用した会社には、「特定求職者雇用開発助成金」が支給されます。

会社の規模にもよりますが、1年間60万円の助成金を2年間、計120万円の助成金を受けられるんですよね。

でもこの制度、意外と知られていないんです。

ならばと、ハローワークにあった「特定求職者雇用開発助成金」のチラシを持って、面接の時に提出しました。

 

 

ちょっとでも武器になるものは、使わないと損です!!

ただしハローワーク経由で応募して採用されないと、助成金は支払われないので注意が必要です。

難病患者の仕事はハローワークで探すのがいい?

ハローワークでは、一つの県に最低一人「難病患者就職サポーター」がいます。

この難病患者就職サポーターは、難病を持っている人の就労支援をしてくれます。

難病を持っていると、ハローワークでは障害者窓口で対応してもらうことになるのですが、他の職員さん比べると難病サポーターの方が、きめ細やかなアドバイスをしてくれますね。

 

あとハローワークを通して難病患者を採用した会社には、「特定求職者雇用開発助成金」が支給されます。

2年間で総額120万円らしいですが、やはりデカいですし、武器になると思います。

求人情報誌から採用されたとしても、「特定求職者雇用開発助成金」は支給されないんです。

 

あと、良い会社か、良くない会社なのか、障害者雇用をしている会社なのかどうなのかなど、ハローワークは過去のデータを持っている場合が多いです。

ちなみに僕がハローワークの難病患者就職サポーターから受けたアドバイスは、「障害者採用をしている会社から、普通求人が出ていないか探せ!」でしたね。

障害者を採用している企業は、職場環境も整っていて、体調に理解をしてくれたり配慮してくれる場合が多いそうです。

で、ノウハウをもっていることから、難病患者が働くうえでも理解してくれる場合が多く、働きやすいと言われました。

 

あとちょっと意外だったのが「特例子会社」の求人に応募できたことでしょうか。

「特例子会社」って、障害者雇用に特別な配慮をされた、親会社の一事業所と見られる子会社なんです。

障害者手帳をもっていないと応募できないと思っていたんですけど、僕の勘違いでしたね。

まぁ二次面接で落ちちゃったんですけど笑

 

あと、なかなか仕事が決まらないという場合は、転職サイトやエージェントなんかにも登録して手を広げてみるのもいいのかもしれません。

障害者手帳を持っていなくても、難病患者なら、障害者求人に応募できます。

 

エージェントやサイトは、正直登録してみないと何とも言えませんね。

企業に入ってから分かることがあるのと同じで、担当者によっても変わってきます。

ハローワークや求人誌以外で仕事を探す窓口を増やしたいなら、活用してみるのもいいんじゃないでしょうか。

難病患者の就職活動の実態・・・

難病を持っている状態での仕事探しって、思っていた以上に大変でした。。。

言葉は悪いんですけど、ぶっちゃけ仕事を探すには中途半端な扱いなんですよね。。。

健常者に比べれたら、身体にクセがありますし、リスクもあるので不利ですし。

かといって障害者手帳を持っている人に比べたら、手帳がないので障害者の扱いではない。

 

障害者雇用促進法では、従業員数50人に対して1人障害者を雇用するように義務付けられています。

で、法定障害者雇用率に達しない企業は、その不足している人数分の納付金(一月ひとり分5万円)を納めないといけないんです。

ですので障害者手帳を持っている人は、難病を持った求職者より仕事を見つけやすい傾向があるんです。

僕は、従業員が50人以上の企業に応募するときは、「私を雇用すると、特定求職者雇用開発助成金で月に5万円支給される計算になりますし、2年間ですが法定障害者雇用率に達していない場合の納付金をまかなえますよ」という方向で、そーーっとアピールしました㊙

 

あと面接でも、結構イヤな思いをしましたね。

ソファーやイスに座ってすぐに、「病気を持っているから採用しない」って言われたり笑

 

あとツラい気持ちになったのが、面接官からの言葉でした。

「なんでクビになったの?」

「どんな病気の症状が出るの?」

「何回入院した?」

「普通に生活できるの?」

「歩けるの?」

「難病って診断されるまで、自分でわからなかったの?」

「うつる??」

とかね。

何気なく言った一言なんでしょうけど、やはりツラかったですね。

僕も心の中では 「てめぇ、シバキ倒してやる!!!」って何回も思いましたよ㊙

 

イヤな気持ちにされても、数日後に不採用通知が送られてきますしね。

不採用に慣れてきた頃には、ハローワークから求人を出している企業に電話かけてもらう前に「難病持っているんですけど、採用される可能性はあるのか聞いてください」と、僕の担当である難病患者就職サポーターにお願いしてました笑

採用される可能性が無いのに面接を受けるって、それだけでも時間の無駄ですやん?

もう割り切っていましたね。

 

ただ、、、、恋愛と一緒で、仕事探しにも絶対にご縁ってあると思うんです。

ツラい思いをして、めげて、何度も凹んで、でも立ち上がって・・・

キツいですけど、何度も壁にぶつかって、自分を求めてくれる企業を探すしかないんだと思います。

 

あと、どれだけ症状が安定しても、不安定になるリスクってあると思うんです。

まさかのために、会社に守ってもらうのではなく、自分の力でお金を稼ぐようになっておくことって大事だと感じますね。

 

難病患者が就職するには病気を隠す方がいい?

ぶっちゃけ難病を持っていることを企業側に伝えると、採用されない場合が多いです。

「症状が安定しているなら、伝える必要はない」っていう人もいます。

 

でも・・・

症状が出たら、病気を隠せ通せないですよね。

僕は、クローン病を患っていることを隠さずに仕事探しをしました。

難病を患っていることを隠して採用されても、バレてしまうといろいろ面倒じゃないですか。

 

ハローワークの担当者の話では、「なんで言ってくれなかったんだ」とか問題になることも多いそうです。

「だって病気のことを言ったら、採用なんかせんやん・・・」って思いますけどね。。。

僕は、症状が暴走した時のことを考えると、持病のことは伝えた方が良いと思います。

就労移行支援は手帳なしでも利用できる

自分で就職活動をしてみてうまくいかないのなら、就労移行支援を活用してみるのもいいかもしれません。

就労移行支援は、障害のある方や難病を持っている方が一般企業に就職するためのサポートを行う国の支援制度です。

障害者総合支援法に基づいており、就職に必要な知識やスキルを習得するための訓練や、就職活動のサポートなどを提供します。

就労移行支援を利用するために、必ずしも障害者手帳が必要なわけではありません。

難病を患っている人も、障害者手帳の代わりに障害福祉サービス受給者証を取得することで就労移行支援を利用することができます。

受給者証の取得には、医師の診断書や意見書が必要となります。

この受給者証は、自治体で申請手続きを行うことで取得できますよ。

受給者証があれば就労移行支援だけでなく、他の障害福祉サービスも利用できる可能性があります。

就労移行支援の対象者ですが、障害や難病を持っている65歳未満の方で、一般企業への就職を目指す方が対象になります。

 

就労移行支援の内容

職業訓練: 就職に必要なスキルや知識を習得するための訓練

企業実習: 実際の職場を体験し、仕事に慣れるための実習

求職活動の支援: ハローワークへの同行、模擬面接などの面接対策

職業相談: 就職に関する悩みや不安の相談

生活支援: 就職活動だけでなく、日常生活に関する相談も可能

就職後の定着支援:就労後の職場定着を支援してくれます

 

就労移行支援の費用

就労移行支援を利用する場合の費用は、世帯の所得に応じて変動します。

就労移行支援の利用には、利用料がかかります。

所得に応じて自己負担額が異なります。

 

就労移行支援を受けるメリット

就職への不安を解消できる: 就職活動に関する不安や疑問を、専門のスタッフに相談できます。

必要なスキルを習得できる: 就職に必要な知識やスキルを、実践的な訓練を通して習得できます。

就職活動のサポートを受けられる: 求職活動のノウハウや、面接対策など、就職活動に必要なサポートを受けられます。

仲間と励まし合いながら目標に向かって取り組める: 同じ目標を持つ仲間と交流することで、モチベーションを維持できます。
就労移行支援の期間は、原則として2年間です。

この2年間で、就職に必要なスキルを習得したり、企業実習を経験したり、就職活動の準備を進めたりと、一般企業への就職を目指した様々な取り組みを行います。

就労移行支援を受ける期間の延長について

状況によっては、最長12ヶ月の延長が認められる場合があります。

延長を希望する場合は、市区町村に申請する必要があります。

延長が認められるかどうかは、個々の状況によって異なります。

 

就労移行支援を受ける期間に関する注意点

原則2年という期間は、あくまで目安です。

個人の状況や目標によって、実際の利用期間は異なります。

短期間で就職が決まる場合もあれば、2年間をフルに活用する場合もあります。

必ずしも2年間で就職しなければならないわけではありません。

しかし2年間という限られた期間の中で、就職に向けた準備を進めることが重要です。

また本人の意思や状況によっては、途中で退所することも可能です。

ただし、退所する場合には、担当の支援員に相談することが大切です。

難病を持っていてなかなか仕事が決まらない場合は、就労移行支援を利用してみるのも一つの手ですよ。

 

まとめ

僕の場合は、クビにされた会社に雇用保険の支払い額などもごまかされていて、求職中に生活をしていけるのか精神的に参っていました。

それに加え職業訓練が始まる直前に、父が亡くなったのもあり、いまだに500円玉大の円形脱毛症ができたままです。

無職で時間がある時って、どうしてもマイナスな事というか、いらないことを考えてしまいませんか?

「これから、どうなるんだろう?」

「生きていけるのかな・・・」

「そのうち、自己破産かなぁ」とかね。

通帳を見るたびにお金は減って行きますし焦りましたけど、時間だけはあったので在宅で仕事をしていましたよ。

 

僕はクラウドワークスって会社を通して在宅の仕事を請けていました。。

まぁ会社で働くほどお金は稼げませんでしたけどね笑

でも、いらないことを考えたり、悩んだりする時間を潰すことができたのはありがたかったです。

アンケートに答えたり、1500文字の記事作成で○○円って感じで、仕事を請けるんですけどね。

少しでもお金が必要な場合や、パソコンのリハビリがてら仕事をしたい場合には、活用してみるのもいいんじゃないかと思います。

 

クラウドワークス以外にもココナラなど、在宅でできる仕事をまとめてみました。

⇒難病で仕事が決まらない。お金を稼ぐ方法として在宅ワークもあり!

 

難病持ちの仕事探しって、本当に大変です。

でもね、絶対にあきらめないでくださいね。

ご縁って、絶対にありますよ。

何度も何度も立ち向かうことが、運をひきよせたり、ご縁をつなぐコツなんじゃないかと僕は思います。

 

【追記】

今は2024年9月です。

障害系の社会福祉法人で私が働きだしてもう5年目になります。

難病をもっている方にとって、障害系の福祉って意外と穴かもしれません。

もちろん合う合わないはあります。

しんどいこともたまにはあります。

でも持病を持ちながら働いている方もいて、馴染んじゃっています。

私は現場系の仕事だったもので、自分が福祉に携わるなんて夢にも思っていなかったんですけどね。

お仕事さがし、あきらめないで頑張ってください。

夜がくれば必ず朝もきて、昇らない太陽はありませんから。

 

 

 

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