生活の中でフローリングの表面に白い跡ができて、困ったという方は多いかもしれませんね。
実はこの白い跡、普段使っているモノが原因になっている場合が多いです。
今回は元掃除屋の筆者が、フローリングの白い跡の原因と直し方、油汚れ用マジックリンやセスキ炭酸ソーダでのフローリング掃除の注意点について紹介していきます。
フローリングに白い跡ができた原因
私はアパートやマンションの引っ越し後の空室清掃を多くやってきました。
フローリングに、白い水滴の様な跡をいくつも見てきましたね。
その原因の多くは、塗られているワックスが溶けた場合が多いです。
「そんなに簡単に溶けるモノなの?」と思われるかもしれませんが、意外と溶けてしまうんですよ~。
原因となるモノを挙げてみると
・水滴
・湿気
・洗剤(特にアルカリ性洗剤)
・重曹
・セスキ炭酸ソーダ
・消毒用アルコール
・除光液
・シールはがし
・灯油
・ペイントうすめ液
・芳香剤の中身
etc…
などがあります。
意外と身近にあるモノが多くないですか?
床に塗っているワックスって、床材をキズから守ったり、ツヤを出して美観を保ったりという役割があります。
メンテナンスが必要になった場合は、「ハクリ」といって、ワックス自体を溶かしたりはがしたりできるんですよね。
逆に言うと、ちょっとしたショックをあたえると、ワックスの皮膜はダメージを受けて、白くなったり剥がれてしまうということなんです。
水分でワックスが白化
フローリングにできた白い跡は、床に塗られたワックスが溶けてしまっていることが多いです。
「水滴」を白い跡の原因にあげましたが、ワックスの状態によってはあり得るんですよ~。
ただし水分の場合は、水分を含んで白くなっていても、乾燥すると透明に戻ることも多いんですけどね。
観葉植物を置いていた場所に丸い跡ができた場合は、乾燥させると透明に戻ることが多いです。
またワックスが塗られた床に布団を敷いたままにしておくと、湿気でワックスが白くなることもあります。
こちらも乾燥させると、ほとんどの場合元の透明の状態に戻ります。
ただし水分や湿気で白くなったワックスは柔らかくなっていて、指でこすると剥がれてしまうことがありますので、ゴシゴシタオルで拭いたりとかはNGです。
そのまま乾燥させてしまうといいですよー。
洗剤でワックスが白化
油汚れを落としてくれるアルカリ性洗剤(油用洗剤)や重曹・セスキ炭酸ソーダは、ワックスの皮膜にとっては天敵です。
実はワックスをはがす「ハクリ作業」は、強いアルカリ性を示す剥離剤を使います。
ワックスの皮膜は、ワックスの成分である樹脂と金属が結びついているのですが、アルカリ性のモノって、この樹脂と金属の結びつきを破壊しちゃうんです。
なので、油汚れに効く重曹やセスキ炭酸ソーダ、台所用洗剤などを床にたらすと、ワックス皮膜が壊れて白くなるんですよー。
白くなったワックスの上からもう一度ワックスを塗ると、白い跡はごまかせるかもしれません。
ただし・・・元々のワックスが溶けているので、新しいワックスの皮膜は剥がれやすいですよ。
また見る角度を変えてみると、光の当たり具合で「ここ溶けてたんだなぁ」ってわかると思います。
溶剤でワックスが白化
家庭で使う溶剤を挙げてみると、消毒用アルコール、除光液、シールはがし、灯油
、ペイントうすめ液などがあります。
ラッカーシンナーとかガソリン、アセトンなんかも溶剤に含むこともできますね。
溶剤はシールやガムテープの粘着質を除去してくれる代わりに、プラスチックや樹脂を溶かしやすいです。
床のワックスは薄い樹脂なので、溶剤をこぼすと溶けて白くなっちゃうんです。
溶剤で溶けた分部は上からワックスを塗ることで白い跡は消えることもありますが、よく見るとビミョウな凹凸ができて跡が分かることも多いです。
部屋全体のワックスをはがす(ワックス剥離)することでキレイな状態に戻すことはできますが、作業的には結構大掛かりになりますね。
ちなみにマニュキュアを落とす除光液やアセトンを床にこぼしてしまった場合は、生産時に施されたフローリング表面のコーティングまで溶かしてしまうこともあります。。。
この場合はどうやっても元の状態には戻らないので、床材の貼り替えが必要になることもありますね。
油がワックスを溶かす!?
油を使った料理を多く作る家庭だと、キッチンの床に塗られたワックスが変色することがあります。
ワックス自体が油を吸い込んじゃったんだろうなぁって、私は思っています。
フローリング床用のウエットモップや化学モップも、ワックスが塗られた床に置きっぱなしにしておくと、ワックスが白くなることがあります。
油を含んでいる芳香剤なんかも、注意が必要ですね。
フローリングを油汚れ用マジックリンで掃除すると失敗する?
ワックスが塗られているフローリングで、「油汚れ用マジックリン」を使うと、マズいことになる場合が多いです。。。
キッチンから近い場所の床って、どうしても油汚れでべたつきますよね。
湯気や煙に油分が乗って飛んでいることもあるんですけど、スリッパや足の裏に油がつくことで、家の中じゅうに持っていってしまっている部分もあります。
緑の液体の「油汚れ用マジックリン」って、すごく汚れが落ちます。
ぶっちゃけ値段の割には効果は抜群ですし、清掃業者でも使っている人っているんですよ㊙
で、床が油でべたつくので「油汚れ用マジックリン」を使うと・・・
ワックスが溶けてしまいます(;^ω^)
拭いたところが白くなったりツヤが無くなったり、、場合によってはボロボロとワックスが剥がれて来たり面倒なことになる場合が多いですね。
前の章でも書きましたが、床に塗るワックスってはがせるように作られているんです。
ワックスをはがす作用って、成分の金属と樹脂の結びつきを破壊してやるとはがれちゃうんです。
では、金属と樹脂の結びつきを壊すモノって何かというと・・・
アルカリ性のモノなんですよね。
実は油汚れに効果がある洗剤って、多くのものが「アルカリ性」を示しています。
シンクで油汚れをお掃除していて、「ぴゅっ」と床に洗剤が飛んだとすると、その部分はワックスが溶けている事が多いですよ。
油でべたつく床をキレイにお掃除するには、固く絞ったタオルと「中性洗剤」が有効です!!
ただし、ワックスの皮膜に油が染み込んでしまっていて黒くなっている場合は、中性洗剤でもボロボロ剥がれることもあります。
この状態だと指でこすっただけでも、消しゴムのカスのようにワックスが剥がれてくるかもしれません。
ワックスが簡単に剥がれてくる状態だと、その上からワックスを塗ったとしてもすぐにはがれてしまう場合が多いです。
ワックスを全面的にはがしてしまう必要がりますね。。。
もしワックスが塗られていないフローリングでしたら、油汚れ用のマジックリンでも水分を気をつけながら使うことができますよ!
フローリングに大量の水分は厳禁です。
あと汚れを落とすのに大活躍の「メラミンスポンジ」ですが、ツヤのある床では使っていけません!!
メラミンスポンジは、細かいキズをつけて汚れを削り落とす性質があります。
ワックスが塗られている場合はワックス皮膜に、ワックスが塗られていない場合はフローリング材の表面に、細かいキズがたくさんつくことでツヤがなくなります。
光沢のあるモノにメラミンスポンジを使うことは、NGだと思っておきましょう!
ちなみにみそ汁をいれるお椀なども、メラニンスポンジでこするとツヤがなくなります。
ご注意を!!
フローリングのべたつきにセスキ炭酸ソーダ?
セスキ炭酸ソーダは、「重曹」と並んでナチュラルクリーニングの代表格ですよね。
「重曹」ほどクレンザーのような研磨力は無いものの、重曹よりも汚れを落としてくれるイメージがあります。
洗浄力がある割に、手荒れも少ないですし万能なんですよね。
ちなみにセスキ炭酸ソーダも重曹も、油汚れのべたつき、皮脂のアカなどに効果があります。
ということは・・・
セスキ炭酸ソーダも重曹も「アルカリ性」です。。。
上の章で説明させていただきましたが、ワックスが塗られているフローリングでは、ワックスのツヤが無くなったり拭いた跡が残ってしまうことが考えられます。
場合によっては、白く変色したりザラザラなることも。。。
ワックスが塗られていないフローリングなら、「セスキ炭酸ソーダ」を使っても大丈夫ですよ~。
まとめ
フローリングに白い跡ができてしまう原因は、表面のワックス皮膜が溶けてしまった場合が多いです。
水滴、アルカリ性洗剤、消毒用エタノールなどは、樹脂が主成分のワックス皮膜を溶かしてしまいます。
上からワックスを塗ることで白化をゴマ化すことはできるかもしれませんが、凹凸ができてしまっているので跡は残る事が多いです。
完全に白い跡を分からなくするには、ワックス自体をはがしてしまう必要がありますね。
「油汚れ用マジックリン」も「セスキ炭酸ソーダ」も液性はアルカリ性を示します。
床用の樹脂ワックスはアルカリ性に弱いので、べたつきや油汚れが気になる場合でも使わない方がいいでしょう。
もし指でこすってワックスが剥がれてくるようでしたら、完全にワックスをはがす作業が必要になってきます。
ワックスをはがす作業は、デリケートな材料相手の難しい作業になりますし、もしもの時にキチンと保険対応してくれるおそうじ本舗のような、大手の業者に依頼することをおススメします。
ワックスが塗られていないフローリングでなら、使用しても大丈夫ですよ!
ただしフローリングは水分が苦手ですので、固く絞ったタオルを使ってくださいね!