カルキくさい水が苦手だから、キッチンに浄水器を導入する人もいますよね。
浄水器があれば、いつでも、手軽に美味しい水が飲めますし、料理にも浄水した水が使えます。
浄水器の水は塩素がなくなった状態と考えていたけれど、煮沸することで更なる効果はあるのでしょうか?
ここでは、浄水器の水を沸かすと効果はあるのか、浄水器の水の日持ち、製氷機に浄水器の水を入れるとどうなるのかについて紹介します。
浄水器の水を沸かすと効果はある?
たしかに、浄水器はフィルターでろ過することによって、水に含まれるさまざまな不純物を取り除いてくれます。
だけども、浄水器の性能にもよりますが、多くの浄水器では完全に不純物を取り除けていないのです。
ですから、浄水器を通した水だとしても沸騰させることで、不純物を減らすことができる場合もあります。
特に新生児から生後半年ぐらいの赤ちゃんのミルクを浄水器の水を使って作る時は、あらかじめ10分程度煮沸させた方が安心です。
生まれたての赤ちゃんは臓器が未発達ですから、できるだけ、不純物を含まないものを与えてあげたいですよね。
特に、水道水には気になる塩素の他に、塩素と水中の有機物が反応して発生したトリハロメタンという物質が含まれています。
このトリハロメタンは発がん性がある物質と言われ、浄水器のフィルターでろ過しても、半分程度しか除去できていないというデータもあり、煮沸時間が短いとかえって増加してしまう問題もありますので、しっかりと10分以上煮沸してください。
一般的には、1歳を過ぎてからなら、煮沸をしない水でも大丈夫になるようです。
ただし、下痢にならないか、腹痛にならないか、よく注意してあげてください。
このような点から、赤ちゃんにあげる水は浄水器の水より、ウォーターサーバーの水の方を推す意見もあります。
ウォーターサーバーは天然水を使用していますから、もともと不純物が含まれていないし、サーバーによっては温水で使えるので、温かいミルクを作りやすい利点もあります。
浄水器の水の日持ちはどれくらい?
浄水器を通した水の日持ちは、常温で1日、冷蔵保存で2日ほど持ちます。
水道水には殺菌のために塩素が使われています。
それがカルキくさい原因になっているのですが、そのおかげで、それなりに日持ちするようになっています。
しかし、浄水器はこの塩素を取り除いてくれます。
だから、カルキくさくない、美味しい水になるのですが、日持ちがしなくなってしまうのが難点です。
水道水なら常温で2~3日日持ちするのに、浄水器でろ過された水は常温で1日しか日持ちしなくなってしまいます。
浄水器の水を少しでも、長持ちさせたいなら、清潔な容器に入れて、冷蔵保存しましょう。
冷蔵庫で保存すれば、2~3日日持ちします。
製氷機の水を浄水器を通した水にすると?
家庭の冷蔵冷凍庫には、便利な製氷機が付いている場合がありますよね。
水を注ぐと、サイコロ状の氷を作ってくれる機能のことです。
その水を浄水器の水を使ったら、出来上がる氷も美味しくなると思いませんか?
たしかに、美味しい氷ができるでしょう。
だけど、一つ、問題点があるのです。
それは、塩素が取り除かれた浄水器の水を使うと、殺菌効果がないので、浄水器内にカビが発生してしまうことがあるらしいのです。
水道水ならば、塩素が含まれているので、自然と製氷機内が消毒されているから、カビが生えにくい状況になっています。
実際に、冷凍庫の取扱説明書によると、「水道水以外の水を入れた場合は雑菌が繁殖しやすいので、3日に一度のお手入れをおすすめします」などと書かれていることがあるようです。
しかし、2015年以降ぐらいからの新しい冷蔵冷凍庫の製氷機は給水タンクやパイプなどが取り外して洗浄できるように変わっているようなので、このタイプであれば、浄水器の水を使っても大丈夫です。
まとめ
浄水器の水なら飲んでも、料理に使っても美味しく万能と考えがちだけど、実は、赤ちゃんのミルクを作る時には煮沸が必要です。
それは、浄水器といっても、不純物を完全には取り切れていないから。
浄水器の水は水道水よりも日持ちが短いことも注意しましょう。
それから、冷凍庫の製氷機に入れる水は水道水を使った方が殺菌作用により衛生的です。
しかし、最近の製氷機は部品を取り外して洗浄できるので、浄水器の水を入れても大丈夫。
浄水器の水の特徴をよく知って、賢く使えるといいですね。