こたつのやさしい暖かさ、気持ちいいですよね。
足だけ温めているのに、全身ポッカポカになります。
ところで、こたつに入っていると実際に体温は上がっているのでしょうか?
最近は外出前に体温チェックするのがルーティンになっている人も多く、こたつに入ったまま計測してもいいものでしょうか?
今回は、こたつに入ると体温は上がるのか、こたつで体温を測ってもいいのか、体温調節の注意点について紹介していきます。
こたつに入ると体温は上がるの??
こたつに入ると、足元はヒーターの熱で温められます。
足元が温まると心臓から血液を送り出す働きが促進され、血行がよくなり、全身の体温が上がります。
まさに、昔からある言葉「頭寒足熱」の理想の状態です。
そのため、上半身はこたつに入っていないのに、寒くなりにくいのです。
しかし、足元ばかり温められて、体温が上昇し過ぎてしまう傾向になりがちです。
人間は暖かくなると、自然と汗をかき、体温が下がるように調節が始まります。
上半身と下半身の体温の差により、自律神経が狂い出し、発汗が始まるのです。
けれども、こたつに入っていると、汗をかいていることに気づきにくいですよね。
でも、こたつ1時間で体温が1度上がった場合、汗や息などで失った水分は約コップ1杯ほどと言われています。
かなり多い量ですよね!
足元はどんどん温められ、次第に脱水症状が出てきてしまうことがあります。
脱水症状により、めまい、ふらつき、頭痛、こむら返りなどの体調不良が起こることがあります。
こたつに入りながら、適度な水分補給を心がけましょう。
こたつでみかんを食べるのが一つの定番ですが、まさに理にかなっているのですね!
また、こたつに入って寝てしまうのは最悪です。
気づくと、寝汗で服がぐっしょりしてしまうこともあります。
こたつで暖まっているのに、上半身が冷え、のどや鼻から侵入したウイルスの影響を受けてしまいやすいのです。
こたつで寝ると風邪を引くと言われるのは、このためです。
こたつでうたた寝するのはとても心地よいですが、くれぐれも気を付けてくださいね。
こたつに入って体温を測るのはアリ?
寒い冬の朝は、体温を測っている間もこたつで暖まりたいものですよね。
こたつは足元だけ暖まるから、体温を測るのは問題ないでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません!
こたつのヒーターの熱が当たっているのは足だけでも、血流によって、全身が温まり、体温が上がっています。
体温を測る時はこたつなど暖房器具に当たらない場所で行いましょう。
せっかく、体温を測るのに、正しく計測されなければ、意味ないですよね。
その他、体温を測る際は、起床直後、食後、入浴後、運動後も避けるのがおすすめです。
体温を計測することは、毎日の体調管理に役立ちます。
こたつでの体温調節の注意点は?
こたつで暖まるのは、空気が乾燥していないので、喉を痛めることがありません。
しかし、注意しなければいけないのは脱水症状になりやすい点です。
こたつに入っていると、自覚しにくいものですが、体内の水分が奪われています。
こたつ内の熱で足元が温められ、じんわりと体温が上がっていきます。
とても脱水症状が進みやすい状況です。
たかが脱水症状と甘く見てはいけません。
脱水症状が進行すると、血管からも水分が失われ、最悪、脳梗塞や心筋梗塞を起こすきっかけになる恐れもあります。
特に、高齢者は気を付けてくださいね。
こたつで暖まる際に注意する点は、もう1つあります。
それは、低温火傷です。
身体の同じ個所がこたつ内のヒーターの熱を長時間当たっていると、皮膚が損傷することがあります。
低温火傷も自覚症状がないまま、重症になりやすく、皮膚の深部までダメージを与えられてしまうこともあります。
特に、こたつで寝てしまうと、低温火傷と脱水症状のダブルでリスクが高まります。
家族で声を掛け合い、一人暮らしの人はアラームをセットするなど対策することをおすすめします。
まとめ
こたつは足元だけを温める暖房器具ですが、全身が暖かくなります。
体温が上昇するため、こたつに入ったままで体温測定しても、正しく計れません。
こたつに長時間入っていると、脱水症状や低温火傷のリスクが高まります。
自覚しないまま症状が進行しやすいため、特に高齢者は十分に気を付けてくださいね。