ぎんなんと言えば、茶碗蒸しに入っていたり、串に刺しておでんに入っていたり、あのねっとりした食感がやみつきになりますよね。
おいしい銀杏ですが、生で食べれるって話があるのをご存知ですか?
とはいうものの、生の銀杏には毒性があるという噂も・・・
今回は、銀杏は生で食べれるのか、生のぎんなんには毒がある? 生のぎんなんの日持ちについて紹介していきます。
もしかしたら、銀杏に対するイメージが変わるかもしれませんよ。
銀杏って生で食べる?
実は本当なのです。
ぎんなんって生で食べれます♪
中国では、昔から生の銀杏が漢方として扱われてきました。
具体的な効能としては、
・肺の働きを高めてくれ、痰を取り、咳を鎮める。
・飲酒の際の悪酔いを防ぐ。
・消化不良に効く。
・利尿作用がある。
・体を温めてくれる。
という効果が期待できるとされています。
良いことずくめに思えますよね。
銀杏の栄養素
更に、栄養素についてもご紹介します!
主なる栄養素は、
炭水化物(食物繊維も含む。)、タンパク質(アミノ酸のバランスが良い。)、脂質、ビタミンC・B6、カリウム、ナトリウム、リン、ナイアシン、カロテン、カルシウム、鉄、マグネシウム
等です。
非常に栄養素が多岐に渡り、豊富なことが分かりますよね。
こんなに栄養素が高いなら、是非採り込みたいと考えるものです。
銀杏の殻の割り方は?
しかしご存知の通り、銀杏は固い殻に包まれています。
そこで、簡単な割り方をいつかご紹介!
① タオルを下に敷き、その上に尖った部分が上にくるように銀杏を置いて、トンカチで割ります。
割れ目ができたら、後は手で殻を剥くだけです。
② 銀杏割り器(1000~6000円程度で売られています。)に挟んで握るだけです。
③ ペンチのなるべく奥の方に銀杏を挟み、割ります。
④ 大きめのキッチンバサミで、銀杏の先端を少し切ってから、柄の部分に挟み、握るだけです。
⑤ 同じくキッチンバサミで銀杏の先端を少し切ってから、まな板の上に乗せ、包丁の背で潰す感じで。
(にんにくを潰す時と同じ感覚です。)
このように家にある道具で、案外楽に殻が割れることがお分かりになったと思います。
銀杏の生のモノには毒がある?
いかに栄養素が高い食べ物でも、食べ過ぎると毒になることがありますよね。
もちろん、銀杏も例外ではありません。
主に2つの問題があります。
まず1つ目は、シアン配糖体(青酸配糖体)の一つである「アミグダリン」という成分です。
青梅やアーモンド、杏、桃、木イチゴ、プラム等のバラ科の植物の未熟な実や種子、豆科の種子に含まれています。
これ自体が毒になるわけではありませんが、含まれている酵素が、人間の腸内の酵素に作用して、加水分解され、毒物であるシアン化合物を生成してしまうのです。
次に2つ目ですが、銀杏には「ギンコトキシン」という成分が含まれています。
これが、ビタミンB6と構造が似ているため、その働きを阻害して、欠乏症を引き起こしてしまうのです。
ちなみに、ビタミンB6は、脳内の神経伝達の生成に重要な役割を担っているため、不足すると体内にダメージを与えてしまいます。
この2つの成分により引き起こされる症状は、腹痛、下痢、嘔吐、胃痛、発熱、めまい、呼吸困難、痙攣など様々です。
発症は、食後1~12時間と個人差が激しいため、なかなか原因が特定できないこともまた問題です。
大概は、24~90時間後以内に回復しますが、ごく稀に死亡例も報告されているので、甘く見てはいけません。
目の焦点が合わなかったり、脱水症状を起こしていたり、痙攣や呼吸困難など重篤な症状が出たら、直ちに医療機関にかかって下さい!
おおよその食べ過ぎの目安は、大人なら40個以上、子供なら7個以上といったところですが。
その日の体調により、10個程度でも症状が出ることもあります。
くれぐれも食べ過ぎは禁物です!
数個ほどをたしなむ程度が良いでしょう。
特に、消化機能が整っていない10歳以下の子供には食べさせない等、更なる注意が必要です。
銀杏の生の日持ちってどれくらい?
銀杏の日持ちは?
どのように保存するかによって、ぎんなんの日持ちは変わってきます。
だだ、木になっている実なので、常温保存で長く持ちそうなイメージがあるかもしれませんが、実際にはそんなに持たないのです。
殻つきのまま常温保存した場合は、美味しくいただけるのは、1週間程度です。
風通しを良くするため、新聞紙に包んだり、ネットに入れて冷暗所で保存するのが良いでしょう。
品質の良いものだと1ヶ月ほど日持ちはする場合もありますが、実が黄色くなり、固くなっているので、味は落ちてしまいます。
ちなみに、殻を剥いた実は、常温保存には向きません。
すぐに腐ってしまいます。
次に冷蔵保存の場合は、殻つきでも、処理をした実だけでも、日持ちは変わらず、1週間から長いもので1ヶ月のほどです。
美味しくいただきたいなら、1週間ほどで召し上がって下さいね。
銀杏の保存方法
銀杏の保存方法は、濡らした新聞紙やキッチンペーパーに包んでから、保存袋に入れます。
中の新聞紙等が乾いてきたら、濡れたものに取り替えて下さいね。
野菜室に保存するのが理想です。
一番日持ちするのは、やはり、冷凍保存です。殻つきなら、2~3ヶ月、処理した実だけなら、半年ほど持ちます。
保存する際は、使い切れる分ずつラップできっちりくるみ、更に空気を抜きながら保存袋に入れます。
なるべく平らにするようにし、ステンレスバットに乗せるなどして、急冷を心掛けて下さいね。
より日持ちしますよ!
銀杏が食べれない状態は?
最後に、ぎんなんがどのような状態になったら、食べられないかとお話ししておきますね。
・殻が黒くなったきた。(カビが生えてきた証拠で、カビの根は深いので、中の実まで浸透している可能性が高いです。)
・触ると、殻がぐちゃっと柔らかい。(完全に腐っています。)
・酸っぱい臭いがする。(これも完全にアウトですね…)
このような状態が見られたら、火を通しても、残念ながら食べられないので、諦めて下さい。
もし殻にカビが生えてしまったら注意が必要です
⇒銀杏のカビを防止する。殻に生えたら食べれる?冷凍保存できる?
まとめ
実は、生の銀杏には豊富な栄養素が含まれており、効能もあることがお分かりにいただけたかと思います。
でも残念なことに、食べ過ぎると、食中毒などを起こしかねません。
実際には、銀杏の栄養素をきちんと体内に取り込むのは難しいようですね。
やはり酒のつまみとして、数個食べるくらいが、銀杏との正しいお付き合いのようですね。