数千円と安価で買える電気ストーブは、お手頃だし、嫌な臭いも出ない上に、素早く簡単に暖が取れるので、最高ですよね。
でも本当に、電気ストーブにだけ頼って大丈夫なのでしょうかか?
ここでは、電気ストーブをつけっぱなしにしていると火事になるのか、つけっぱなしで寝てもいいのか、つけっぱなしの電気代の目安について紹介していきます。
あなたが、賢く安全に冬を乗りきるためのお助けになれば幸いです。
電気ストーブをつけっぱなしにしていると火事になる?
ストーブといえば、電気、石油、ガスストーブの3つが思い浮かぶと思います。
この中で、一番火災を起こしているのは、どれだと思いますか?
石油ストーブ?
いいえ、一番安全そうに思える電気ストーブなのです。
実に、ストーブ火災の7割以上が電気ストーブによるものです。
驚きですよね。
中でも普通の石英管が赤く発熱するタイプの火災が多いです。
石英管がむき出しで、燃焼部分が露出していますしね。。
ガスや灯油を使わないことから、電気ストーブに安心感を抱いている人も多いかもしれませんが、実際は危ないんですよ。
なぜ、火災が起きやすいのか?詳しくお話ししたいと思います。
電気ストーブを使用すると、どんな状態になるかご存知ですか?
そう、本体が熱くなります。
それに従って、電気ストーブの近くに置いてあるものの温度もかなり高くなるのです。
まさに、これが火災の原因なのです。
私は子供の頃に、あの赤く熱する部分(石英管)を指で触ってしまったことがあるのですが、「熱い」というのを通りこして「痛い」という感じで、指先が茶色くなって固まってしまいました。
それくらい熱いんです。。。
電気ストーブと接触していなくても、5センチの距離なら、3分で200℃、14分で500℃になり、当然火災になります。
10センチの距離でも、4分半で200℃になり、その後は230℃前後で温度が安定し、いつ火災になってもおかしくない状況になります。
30センチ距離をおいても、5分で100℃になり、その後は120℃前後で温度が安定するので、火災の可能性が高くなります。
50センチ距離をおくと、20分で75℃、その後はその温度で安定するため、ようやく火災の危険から逃れることができます。
以上のデータから、電気ストーブのつけっぱなしがいかに危険か分かりますよね。
電気ストーブで洗濯物を乾かす?
電気ストーブで洗濯物を乾かすのは、やめておいた方がいいです。
実は私は過去にやらかしてしまったことがあります。。。
寒い時期に体育の時間で使う「柔道着」を洗濯したんです。
で、なかなか乾かないので15分ほど、電気ストーブの前に干していたんです。
20cmくらい距離をあけてはいたんですけどね。
目を離したすきに、香ばしい焦げたようなニオイが(;´・ω・)
気づいて飛んで行った頃には、10cmほどの範囲で茶色いきつね色にコゲて変色していましたね。。。
寒い時期に洗濯物を乾かすには、
・エアコンの暖房で室内干し
・サーキュレーターや扇風機の風をじかに当てる
あたりがおすすめです。
電気ストーブで燃えやすいモノ?
火事を起こしやすい電気ストーブですが、何よりも燃えやすい物を近くに置かないことが大切です。
電気ストーブは高温で熱を発生させるので、乾燥しやすく燃えやすくなる一面もあります。
思い付くものでは、寝具やカーテン、洗濯物などでしょうか?
その他にも身近なものでは、カレンダーやティッシュペーパー、新聞紙、ビニール袋、雑誌、障子なども燃えやすく、更に見落としてはいけないのが、スプレー缶です。
スプレー缶は加熱すると中のガスが膨張して爆発するので、大変危険です!
電気ストーブの位置
電気ストーブの設置位置は、
・左右30cm以上にモノを置かない
・電気ストーブの背面を壁から5cm以上離す
・正面や上にモノがない
ことが大切です。
また、電気ストーブの転倒にも注意が必要です。
地震が多い日本では、より気を付けないといけません!
一人暮らしだと、子供は滅多に来ないと思いますが、ペットにはくれぐれも注意が必要です。
ホコリに注意する
意外に盲点なのが、ホコリです。
熱くなるヒーター部分にたまっていたホコリや、差しっぱなしのコンセント周りにたまったホコリから発火することがあります。
もし、焦げ臭いを感じたら、すぐにスイッチを消して、煙が出ていたり、燃えていないか確認して下さいね。
その際は、くれぐれも火傷には注意です!
長年使って壊れたと思われている電気ストーブも、コンセントをつけっぱなしにしていると、ある日突然、通電することがあります。
すると、一気に火災の可能性が高まるのです。
必ず電気ストーブを使わない時は、コンセントは外しておいて下さいね。
電気ストーブをつけっぱなしにして寝るのはアリ?
正直、電気ストーブをつけっぱなしで寝るのは危険です。
というのも、夜中は寒いからこそ電気ストーブを点けたいと思いますよね。
必然的に就寝時は、電気ストーブの近くに布団を敷きたくなるのもです。
もちろん、部屋の大きさの関係から、電気ストーブの近くに布団を敷かざるおえない場合もあるかと思います。
先にお話しした通り、それは火災を引き起こす一番の原因となり、大変危険です!
50センチ離せば、と思っても、寝返りを打てば、気付かぬうちに近付いているかもしれません。
布団が接触でもしようものなら、わずか1分で煙が出始め、5分で出火です。
もちろん、直接体が接触する可能性も考えられます。
その場合は、当然火傷を負ってしまいますよね。
最近だと、安全装置機能がついていて自動停止したり、タイマー機能がが付いている電気ストーブも存在します。
でも・・・燃え移ってからからだと遅いんですよね。。。
電気ストーブで一酸化炭素中毒になる?
火災までいかなくても、微妙な距離感で煙が部屋のなかに徐々にまん延し始めれば、一酸化炭素中毒になり、最悪の場合、命を落とす危険性もあります。
石油ストーブで一酸化炭素中毒の話は聞きますが、電気ストーブでもありえるんです。。。
布団、洗濯物、不意に落ちてしまったカレンダー、近くに置いていたティッシュ箱など、火災の可能性を挙げればキリがありません。
あと、電気ストーブにたまっているホコリや汚れも、普段から気をつけるようにしてください。
就寝中の電気ストーブのつけっぱなしは怖いですね。
寝るときに使う暖房器具は何がいい?
就寝中に使う暖房器具としては、エアコンがいいですよ。
エアコンは設定温度にまで温度を上げるまでが、一番電気代がかかります。
でも設定温度にまで達すると、それほど電気代はかからないんですよー。
どうしても電気代が気になる場合は、タイマーでONとOFFを設定することもできますしね。
エアコンの暖房と併用して、電気あんかや電気毛布、場合によっては湯たんぽなんかも使用してみるといいですよ。
電気ストーブをつけっぱなしにして使うと電気代はどうなる?
意外に勘違いをされていることなのですが…
電気ストーブは、想像以上に電気代を食います。
論より証拠!
機種によって違いはありますが、電気代の目安をエアコンと比べてみますね。
エアコン 1時間使用 4円
電気ストーブ(強の1000w)1時間使用 20円
電気ストーブ(弱の400~500w)1時間使用 10円
になります。
これが5時間以上続き、1ヶ月と積み重なれば、歴然とした差が出てきますよね。
エアコンは、設定温度を維持するために、室温が高くなれば、動作を止め、下がると再起動します。
しかし電気ストーブにはそのような機能がないため、室温がぐんぐん高くなりますし、更に電気代も一定にかかり続けます。
特に古い機種ですと、電気代をより食ってしまう傾向があるので、注意が必要です。
最新であればあるほど、電気代がかからなくなる傾向にあり、また、タイマーや転倒時に安全装置が起動して、電源の自動オフ機能が付いているものもあります。
新しく購入する際は、その点も確認してみると良いですね。
まとめ
電気ストーブの問題点を火事の危険性、就寝時の使用、電気代の3つの観点から検証してきました。
電気ストーブは手頃かつ手軽な暖房機器ではありますが、気を付けないといけないこともあります。
帰宅時に一気に暖まりたいたいときに、注意点を守りつつ使用するのは良いと思います。
就寝時は、エアコンに切り替えるなど、上手に賢く暖房機器を使い分けて下さいね。
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