自分で干し柿を作ったことがありますか?
柿を干すだけなら簡単なようですが、実はそれではお店で売られている白い粉がふいてこないのです。
付かなくても食べられますが、やっぱり、白い粉が付いていた方が美味しそうですよね。
ここでは、干し柿に白い粉をふかせる方法、白い粉はカビではないことについて説明します。
干し柿に白い粉をふかせるには冷蔵庫に入れる?
干し柿は柿を外に吊るしていても、実はそれだけではなかなか白い粉がふいてこないものなのです。
干し柿作りは簡単そうですけど、お店のように美味しそうにならない・・・。
これをずっと放置しても、干し柿がガチガチに固くなってしまうだけです。
どうしたら、お店の高級干し柿のような白い粉がふいてくれるのでしょうか?
干し柿作りに欠かせないのが、気温10度以下の冷たく乾燥した空気なんです。
最近では地球温暖化のせいか、日本列島でも地域によってはこの条件がそろわないことがあります。
そこで、干し柿に白い粉をふかせるには一工夫必要な場合があります。
それが、冷蔵庫で保管すること!
干し柿なのに?と思われるかもしれませんが、冷蔵庫なら確実に気温10度以下。
あとは湿気対策として、柿を新聞紙で包みましょう。
新聞紙を敷いた容器に入れてもOKです。
昔はワラに包んで、日陰に置いていたらしいですけれど、今の時代、藁を入手するのは難しいですよね。
干し柿を冷蔵庫に入れるタイミングは大体、柿を外で干して1カ月経ってから。
柿が十分に乾燥して、赤黒くなってきたら冷蔵庫に入れて、さらに1~2週間待ちましょう。
冷蔵庫内のひんやりとした冷気が柿の糖分を白く結晶化してくれます。
びっしりと白い粉がふいたら、ようやく干し柿の完成です!
干し柿に白い粉をふかせる方法は?
冷蔵庫に入れる以外の方法もありますので、紹介します。
柿をタワシで擦る
柿を干して、水分が無くなり、乾燥したら、柿の表面をタワシでやさしく擦ります。
くれぐれも、柿の実を崩さないように気を付けて下さい。
表面に細かい傷をつけることで、内側から糖分が染み出てきて、白い粉になっていきます。
タワシで擦るタイミングの目安は、干してから3日目ぐらいです。
ガーゼで柿を包み柿同士を擦り合わせる
これも柿の表面に細かい傷をつけて、内側から糖分が染み出てくるようにします。
上記の作業をした後も、やはり、10度以下の乾燥した場所に2週間程度置いておきましょう。
そうすることで、徐々に糖分が結晶化され、柿に白い粉がふいてきます。
干し柿の白い粉ってカビなの?
白い粉の正体は柿から染み出た糖分が乾燥して結晶化したもので、カビではありません。
柿霜(しそう)と呼ばれ、主にマニトール(糖アルコールの一種)、ブドウ糖、果糖、ショ糖から出来ているそうです。
白い粉だけをなめてみると、ほんのり優しい甘みがします。
柿を干すことで、徐々に乾燥していきます。
干し柿作りの工程では乾燥させている最中に2回程度、柿を揉んで、熟成を促進させます。
柿の中にある水分と一緒に糖分が外側ににじみ出てきて、さらに乾燥させると、その糖分が結晶化し、白い粉をふいたようになります。
つまり、干し柿に白い粉がふいてくると、しっかりと乾燥して美味しくなってきた合図なのですね!
極上の干し柿と言われる「市田柿」は、この白い粉が薄く均一なのが特徴です。
それから、干し柿に使うのは渋柿が適しているのを知っていましたか?
甘柿でも干し柿は作れますけど、渋柿の方が多く糖分を含み、白い粉がふきやすいようです。
ちなみに、干し柿に発生しやすいカビは青カビです。
カビが生えないように柿を干す場所には十分注意してください。
気温10度を超えたり、雨がかかったりしない場所を選びましょう。
また、柿同士が密着しないように干すのもカビ対策になります。
干した後に焼酎をスプレーなどで吹きかけると、カビや雑菌の繁殖を抑制することが出来ます。
まとめ
干し柿に白い粉をふかせるにはコツがありました!
冷蔵庫に保管したり、タワシやガーゼで柿の表面に傷を付けたりすることで、美味しそうな干し柿に仕上がります。
ちょっと手間がかかりますけど、干し柿を手作り出来たら嬉しいですね。
コツをつかんで、ぜひお試しください。
▼参考記事▼