暖房器具として、昔から人気がある石油ストーブ。
電気を使わないというのも魅力の一つでしょうか。
だけど、気になるのがすすが出ること。
石油ストーブで知らず知らずのうちに、部屋の中が黒くなっていくことはあるのでしょうか?
ここでは、石油ストーブのすすの原因、壁紙やガラスにすすが付いた場合の対処方法について説明していきます。
石油ストーブからすすが出る原因
まず、断っておきますが、石油ストーブを使うと必ずすすが出るわけではありません。
以下のような条件がそろうと、すすが出てしまうことがあります。
その条件とは、ずばり、酸素不足で不完全燃焼を起こしている場合です。
もう少し、詳しく説明しますと、いろいろなことが原因で石油が完全に燃焼できないと、すすが発生してしまいます。
その原因の一つとしては、石油に不純物が混ざっていたり、劣化していたりすることが挙げられます。
買い置きしておいた石油、シーズンオフの期間を経て、再度、使うと、品質が変化してしまっていることがあります。
出来れば、そのような古い石油は使わない方がベストなのですが、使う場合はよく状態を確認してみましょう。
もし、刺激臭がしていたり、黄色に変色したり、濁っていたりする時は、石油が劣化していますから、使うのをやめましょう。
ストーブ自体を故障させてしまうこともあります。
また、保管しておいた古い石油は結露などによって、水が混ざってしまうことも考えられます。
ポリタンクで保管していても、ポリタンクの外側と内側で温度差があると、タンク内に水滴が出来てしまいます。
そのような石油を使うと、ストーブの芯にタールが付着してしまい、空気の流れがスムーズでなくなり、不完全燃焼の一因になってしまいます。
このような場合は、芯に付いたタールは空焚きすることで取り除き、タンクの中を新しい石油に取り替えましょう。
ここで注意してほしいのは、古い石油と新しい石油を混ぜないことです。
必ず、古い石油はすべて、処分しましょう。
処分の方法は、もともと、石油を購入したガソリンスタンドなどに相談してみてください。
無料で引き取ってくれることが多いようです。
また、ストーブの芯を上げ過ぎている時も、ススが発生しやすくなります。
芯は適正な高さに調節して使うもので、燃焼筒が十分に赤熱していて、炎が芯から3センチ以下が理想的です。
ススが出てきた時は、芯の高さをチェックしてみてください。
それから、燃焼筒が正しく設置されていない時もススが発生しやすいです。
掃除などで、燃焼筒を動かした時に正しく設置していなくて、傾いたままになっていると、酸素不足による異常燃焼が起こってしまいます。
燃焼筒の取っ手を持ち、左右に動かし、正しい位置になっているか確認してみましょう。
石油ストーブのすすで壁紙が汚れることはある?
前述のような、石油の不完全燃焼が起こると、すすが発生し、壁紙などが汚れてしまうことがあります。
しかし、正しい使い方をすれば、すすは発生しませんので、特に心配することはないでしょう。
もし、すすが付いてしまった時は、壁紙の材質にもよりますが、コツをつかんで掃除をすれば、きちんと落とすことができます。
一番やってはいけないことは、慌てて、水ぶきしたり、中性洗剤で掃除したりすること!
すすは細かい炭素の粒子ですから、水にも油にも溶けないので、うっかり拭くと、スス汚れを広げてしまうことになります。
すすを落とすにはお湯に溶かした重曹が最適です。
雑巾などに含ませたら、優しく拭き取っていきます。
強くこすると壁紙を傷めてしまいますので、気をつけてください。
凹凸のある壁紙の場合、使い古しのハブラシですすを書き出してから、重曹で拭き取るときれいになります。
石油ストーブが原因でガラスにすすが付く?
壁紙だけでなく、窓ガラスもすすが付くか、心配になりますよね。
すすが発生する不完全燃焼を起こさなければ、すすが付くことはありません。
窓ガラスにすすが付いた時も、やはり、重曹がおすすめです。
壁紙の場合は、重曹ではなく、クリームクレンザーも代用できますが、ガラスの場合は傷が付いてしまう恐れがありますので、注意してください。
まとめ
石油ストーブを使っていて、不完全燃焼が起きてしまうと、すすが発生してしまいます。
古い石油を使用したり、芯を上げ過ぎたり、燃焼筒が傾いていたりが不完全燃焼の原因になります。
発生したすすが部屋の壁紙や窓ガラスに付いてしまった時は、中性洗剤を使って、掃除しましょう。
石油ストーブを正しく使えば、すすの心配はありません。
使う前に、よく点検してみてくださいね。