おでんの具材で、牛すじが好きな方もいらっしゃると思います。
でもこのおでんの牛すじ、関東ではあまり馴染みがなく、しかもちょっとクセがある具材なんです。
ここでは牛筋をスーパーで買った場合の下処理、柔らかくするコツ、油っぽくならない方法についてご紹介します。
ご家庭で美味しい牛すじおでんをご賞味あれ!
おでんの牛すじをスーパーで買った場合、下ごしらえはどうしたらいい?
実際にスーパーで牛すじ探してみると、大まかに2種類売られていますよね。
まずは、串刺しになったもの。
これは、すでに下ごしらえされているため、そのままおでんに入れることができます。
便利ですが、少し値が張ります。
次に、生の牛すじそのままの状態で売られているものです。
これはもちろん、下ごしらえが必要です。
手間がかかる分、お安く売られています。
自分好みで調理できるのも利点ですね。
では、具体的な手順は、
① 深さのある鍋に、そのまま牛すじを入れ、それらが完全に隠れるまで水を入れます。
② 強火にかけて、沸騰したらそのまま15分ほど茹でます。
③ その間、絶えず灰汁をすくって下さいね。
④ その後、ザルにあけ、流水で血合いやその他汚れを洗います。
⑤ ④の水気を切り、食べやすい大きさにキッチンバサミで切ります。
(まだ、かなり油っぽいですし、すじが固いので、包丁よりキッチンバサミがお勧めです!)
これで、下ごしらえは終了です。
更に臭みを消したいなあ~と思われる方は、酒を入れてみて下さいね。
くれぐれも、下ごしらえをせずに、いきなり牛すじをおでんの出汁に入れるのはNGですよ!
大量の灰汁が出てきて出汁が濁り、また、独特の臭みが出汁に移り、全体が油っぽくなり、とても残念なおでんになってしまいます。
下ごしらえは大切です。
おでんの牛すじを柔らかくする方法とは?
牛すじを柔らかくするためには、「煮込む」これに限るのですが…特にお勧めは、下ごしらえをした後に、もう一度下茹でをする方法です!
下ごしらえの際と同じく、水から牛すじを投入し、今度はゆっくり弱火で、灰汁を取りながら(下ごしらえ時ほどたくさん灰汁は出ませんが、まだ多少出続けます。)、1時間ほど茹でます。
この作業により、柔らかくなるだけではなく、この後に味を付ける際も、染み込みやすくなり、余分な油も落ちてくれます。
こんなに時間がかかる作業は面倒と思われるかもしれませんが、美味しい牛すじを食べるためです!
是非、実践してみて下さいね。
更に、ゼラチンや鍋用コラーゲンを水にプラスすることで、より柔らかくなりますよ!
元々、牛すじの周り付いているコラーゲンは、水の作用により構造をほぐされ、ゼラチンに変化することで、トロトロに柔らかくなるのです。
更にそのゼラチン組織がすじ肉に入り込むことで、柔らかさを保ってくれるというわけです。
だから、コラーゲンを加えるのは、理に叶っているのです。
もちろん、家に圧力鍋があるならば、お使い下さいね。
時短になります♪
ところで、下ごしらえした後、おでんの出汁で長時間煮込めば、柔らかくなるでは?と考える方もいらっしゃると思います。
残念ながら、おでん出汁には醤油が含まれていますよね。
そのしょうゆの中に入っている塩分が牛すじを固くしてしまうのです。
ちなみに、牛すじ以外のお肉全般に言えることです。
どんなに長時間煮込んでも、柔らかくなってくれません。
ちなみに、味噌煮込みも同様に固くしてしまいます。
ご注意を!
よって、味を付ける前に、ゆっくり下茹でして牛すじを柔らかくしておく必要があるのです。
おでんの牛すじが油っぽくならないようにするには?
まず何より、牛すじの選び方が重要です。
国産黒毛和牛なら、絶対美味しいに決まってる!と思われるかもしれませんが、実はそうでもないのです。
肉にサシがたっぷり入っていることから分かるように、牛すじもかなり油が多いです。
案外、安めの国産牛のすじの方が、ほどほどの油加減で美味しかったりするものです。
更に、油をしっかり取り除きたい方は、前の章でお勧めした2回目の下茹で後に、あら熱が取れたら、鍋ごと冷蔵庫で1晩冷やしてみて下さい。
すると油が浮いてきて、白く固まります。
それをごそっと取り除けば、かなり油っぽさを抑えることができますよ。
豚の角煮なんかも同じ要領で、油っぽさが抑えられますね。
その後、おでん出汁で煮込めば、トロトロかつ、油っぽさもなく、さっぱりした牛すじがいただけます。
お鍋に牛すじを入れるタイミングは、こちらを参考にしてみてくださいね
⇒おでんの牛すじを入れるタイミング。固い?トロトロにするには?
まとめ
牛すじを美味しくいただくための、下ごしらえや柔らかくしたり、油っぽさをなくす方法をご紹介してきました。
手間と時間がかかってしまいますが、それも美味しい牛すじおでんを作るためです。
牛すじが固くて、噛みきれなかったり、油や独特の臭いが他の具材にまとわりついてたら、がっかりですもの
丁寧な作業が要です!
たっぷり時間をかけて、コトコトと牛すじおでんを作ってみませんか。